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プロスポーツ事業が、『やればやるだけ儲かるビジネスモデル依存』から抜け出せない4つの理由

昨日の記事の続編。

じゃあ
なんで、『やればやるだけ売上の増える事業モデル』(労働集約的なビジネスモデル)から、プロスポーツ事業(例えばJリーグクラブ)は抜け出せないのか?

これが次のテーマ。

僕がいうまでもなく、
Jクラブの経営層も今のポートフォリオを組んでいない事業モデルの経営リスクは理解している。

にもかかわらず、なぜ試合開催有無によらないビジネスモデルの構築ができていないのか?

理由1:経営層に理解者が圧倒的に少ない

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まずこれがすごく大きいです。

僕はJリーグのビジネススクールである「SHC」に通って、
実際にJクラブの経営層とクラブの事業計画について議論させてもらいましたが、正直ほぼ議論にならない…というかネット事業の優位性について理解してもらえるような可能性を感じることができませんでした。

それは彼ら現状のJクラブの経営層が、そのような畑の人が経営層にいない。
これがまずあまりにも大きな要素として立ちはだかっています。

これは本当に大きな問題。

理由2:『ネット』×『売上大』のビジネスモデルは短期的な売上爆発が難しいことが多い

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今、Jクラブの労働集約型のビジネスモデルは売上を短期で伸ばしやすく、その売上の計画も立てやすいです。

例えば、チケット代は

①例年のその時期の観客数
×
②今年の昨年との落ち率or上がり率
×
③チケット単価

で、だいたいの売上は読め、
またほとんど確実にある程度の売り上げはたちます。

が、一方、例えば『ネット』×『売上大』でいうとメルマガのような施策は

①会員数
×
②有料会員率
×
③有料単価

有料会員率どのくらいいける?単価どのくらいいける?
『ネット』×『売上大』の事業というのはやってみないとわからない。

ただし、仮に上手くいくととんでもなくはねる可能性がある。
そういう事業になります。

それゆえ企業として、体力が必要になるというのも1つの障壁です。

理由3:社内に推進できる人材がいない

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これもまた大きな要因です。

理由1で経営層の理解がないというのをあげましたが、そもそも社内に実際にそれを経営層に提案して、ゴリゴリ推進できる人材がいません。

いわゆる新規事業に該当するので、
ビジネス知識はもちろんのこと各関係者を巻き込んで、ゴリゴリ推進していかないと成功はありません。

新規事業は楽しくも苦しいものなので、ここに耐えられる人材はほぼ皆無と言えると思います。
僕も新規事業を推進している立場なので、楽しいですが本当にしんどいです。w

理由4:Jクラブの経営者がリスクを取りにくい体質にある

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今のJクラブの多くには、いわゆる親会社と呼ばれる存在があります。
そして、その会社はいわゆるナショナルカンパニーで数百〜千億規模の会社であることがほとんどです。

そして、そのような会社が親会社のクラブは大抵の場合、親会社からの出向でクラブの社長を任されているケースがほとんど
サッカー好きであればまだしも下手するとサッカー好きでない可能性すらあります。

そのようなクラブ経営者のマインドとして、
『任期中、余計なことを起こしたくない』というよが、正直な本音であるケースが少なからず存在します。

そのような経営者からすると、
『ネット』×『売上大』のビジネスモデルはリスクでしかなく、挑戦しようという意思が働きにくいというのがあります。

なぜなら、数年経てば元の親会社に戻るのだから。

ーー

4つって中途半端だなと思ったんですが、
僕が実際にJクラブとやりとりしてて、僕の思いあたるのはこのくらいだったので、ありのままかきました。笑

僕が特に課題を感じているのは経営層。
ここが変われば動くものと大きいかと思いますが、なかなか難しい。

その意味でメルカリの小泉さんなどには期待せずにはいられません。

ここら辺も僕がビジネススクール通って、思ったことをまとめた記事なので、有料記事ですがよければご覧ください。


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