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2016年 65冊目『100社の成功法則 失われた20年の勝ち組企業「X経営」の時代』

64冊目に読んだ「成長企業の法則 世界トップ100社に見る 21世紀型経営のセオリー」と同じくマッキンゼー出身で一橋大学教授の名和さんの著書です。

位置づけでいうと前作で日本の成長企業をピックアップした本ですね。

ご本人は、この本の評判がイマイチだったので、世界トップ100社の本を書かれたとありました。しかし、個人的にはこっちの方が納得感高かったです。

日本の上場会社を対象に、2010年までの20年間で、売上1000億以上の企業をピックアップし、売上高成長率、営業利益成長率、時価総額成長率でスクリーニングします。その後、リコー経済社会研究所の協力を経て、成長要因を抽出しました。

ちなみに会社名でいうと

 社名    業種

1日本電産  モーター

2エア・ウォーター 工業ガス

3イビデン 電子回路基板

4キーエンス センサー

5テルモ 医療用器具

6ユニ・チャーム トイレタリー

7三菱UFJリース 総合リース

8中外製薬 医療用医薬品

9東京エレクトロン 半導体製造・検査装置

10HOYA     光学機器

11SMC     油圧・空圧機器

12アイシン精機 パワートレイン

13日東電工 機能生化学

14ロート製薬 一般用医薬品

15堀場製作所 計量・計測機器

16みらかホールディングス  臨床試験受託

17日立建機 建設機械

18エーザイ 医療用医薬品

19セコム 警備保障サービス

20ブラザー工業 ミシン

ちなみに成長モデルとしては、3層構造のモデルを提唱されています。

次世代経営モデルの基本構造

1層 

経営変革力

・Organic/Inorganic成長を駆動する力(M&A,PMIなど)

・全社のベクトルを合わせ、総和を大きく超える価値を創出する力

・「危機」を「機会」ととらえ、経営モデルを進化させ続ける変化適応力

2層 

事業モデル構築力と市場開拓力

・「S4エコノミー」を増幅するプラットフォーム構築力

・ネットワーク外部性を増幅するエコシステム構築力

・顧客フランチャイズを増幅するブランディング・マーケティング力

3層 

オペレーション力

・技・生・販それぞれにおける現場力

・QCDの飽くなきカイゼン力

・「巧み」「職人芸」等の無形資産を増幅する力

言葉の使い方に小さな違和感がありますが、とても納得感が高いと思いました。

▼前回のブックレビューです。

▼新著『業績を最大化させる 現場が動くマネジメント』です。


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