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2016年 64冊目『成長企業の法則 世界トップ100社に見る 21世紀型経営のセオリー』

マッキンゼー出身で一橋大学教授の名和さんの著書です。

グローバルで伸び続ける世界の上場企業トップ100を選び、そのポイントをまとめられました。

21世紀15年分のデータを使用し、3つの「G」でスクリーニングしています。

・グローバルかつ自由競争業界(規制産業、保護産業、金融系企業は除く)

・ジャイアンツ=1兆円企業

・グロース:売上高成長率4%以上かつ株価成長率4.5%以上かつ
 平均利益率6%以上

ちなみに世界と日本のトップ企業10の顔ぶれは次のようです。

 社名/指数合計/産業/国

1.アップル/89/テクノロジー/アメリカ

2.ウェスファーマーズ/59/食品・生活必需品小売り/オーストラリア

3.インペリアル・タバコ・グループ/59/食品・飲料・タバコ/イギリス

4.アンハイザー・ブッシュ・インベブ/53/食品・飲料・タバコ/ベルギー

5.ウ.エスタン・デジタル・コーポレーション/53/テクノロジー・ハードウエア/アメリカ

6.テバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ/51/医薬品/イスラエル

7.アクティビターデス・デ・コンストルクシオン・イ・セルビシオス/49/資本財/スペイン

8.ノボノルディスク/46/医薬品/デンマーク

9.カーニバル/46/消費者サービス/イギリス

10.SABミラー/45/食品・飲料・タバコ/イギリス

Googleやアリババは上場のタイミングで入っていませんが、暫定は2,3位クラスだそうです。

社名/指数合計/産業/国

20.ファーストリテイリング/37/小売り/日本

55.ダイキン工業/27/資本財/日本

58.アステラス製薬/26/医薬品/日本

88.コマツ/19/資本財/日本

93.アサヒグループホールディングス/17/食品・飲料・タバコ/日本

95.キリンホールディングス/16/食品・飲料・タバコ/日本

96.ブリジストン/16/自動車・自動車部品/日本

97.デンソー/16/自動車・自動車部品/日本

99.トヨタ自動車/15/自動車・自動車部品/日本

100.本田技研工業/15/自動車・自動車部品/日本

最近上場したリクルートの事も触れられていて、34位相当で、日本では2位だとありました。なんか嬉しいです。

日本も10社ランクインしているのですが、90位以下が6社なので、次回は危そうですね。

異次元に伸びる成長企業の法則という事で、

共通点と経営モデルを提示しています。

共通点は2つ

・一芸に秀でる(アンカリング):1つの得意技にこだわっている

・X経営を目指す

 これは3つポイントがあり

  Xテンション=拡業:一芸をベースにずらし、広げる

  Xカップリング=異結合:異業種と組んでイノベーションを実現

  Xナショナル=越境:異業種と組んでイノベーションを実現

経営モデルは、4つポイントがあり、

2つの矛盾することを上手に両立されることが必要だとあります。

・ビジネスモデル:Lean × Leverage

  リーン:素早く、低コストで開発を実施。

  てこ:他社を巻き込みエコシステムのハブ

・コア・コンピタンス:Edge × Extension

  尖り:他社を圧倒する得意なところを作る

  ずらし:基軸がありながら変化に機敏に対応

・企業DNA:Addictive × Adaptive

  こだわり:偏執狂のようにこだわる

  適応力:変化に応じて進化

・志:Purpose × Pivot

  大義:会社の原点をしっかりと保有

  一歩踏み出す:片足大義、片足で踏み出す

その通り!って内容です。

会社の事例やストロングポイントについて書かれているのも参考になります。

▼前回のブックレビューです。

▼新著『業績を最大化させる 現場が動くマネジメント』です。

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