2023年 88冊目、89冊目『イーロン・マスク 上・下』
めちゃめちゃ面白かったです。
起業家、経営者、リーダーは必読ですね。
ペイパルマフィアについて書いた「創業者たち」を読んで
ピーター・ティールもすごいけれど、イーロン・マスクはけた違いだ!
と知って、この本を手に取りました。
340P の本2冊を一気読みです。
面白すぎました。
圧倒されました。
1人の人間が同時にこんなことができるんだと驚愕しました。
スティーブ・ジョブスやビル・ゲイツが2,3人いるようなイメージでした。
色々な読み方、色々な楽しみ方があると思います。
私生活
治安の悪い南アフリカに生まれ育ち、風変わりな父から心を痛めつけれ、学校ではいじめにあっていました。
スタンフォード大学の博士課程に入学するも中退したことが有名ですが、その前にクイーンズ大学やペンシルバニア大学でも様々な勉強をしています。
沢山の女性と恋愛、結婚、離婚もしています。
沢山の子供も作っています。
お父さんには何度も悩まされています。
兄弟や従弟とも何度も揉めています。
こんなに赤裸々に書いて良いのかと思います。
著者によるとマスクは原稿チェックしなかったそうです。
ペイパル、テスラ、スペースX、そしてXを経営し、周囲と軋轢を起こしながらテクノロジーで人類を前進させています。
本気で世界が破綻した後に大量の人類を宇宙(まずは火星)へ輸送させたい考えています。
だから安価で繰り返し利用できるロケットが必要なのです。
何度も危ないタイミングがありました
自分の発言がきっかけなこともありました
それぞれの会社が破綻しそうになったりしています
しかも、その裏でプライベートでもトラブルが起きます
それを何度も何度も経験しながら、乗り越えています
私が興味を持ったのは、現場に強いという事です。
アイデアもすごいのですが、現場での改善のレベルが凄いのです。
スペースXのロケットは、NASA含め他のロケットの10分の1程度のコストで作れるのです。
なぜか?
発想が違うのです。
規制やルールを1から疑うのです。
科学的にできないこと以外は、できると思っているのです。
私たちが(すぐに)まねできること
・規制やルールには、それを決めた人の名前を記載する
・それは、科学的に正しいか疑う
・誰の名前が書いてあっても疑う(それがイーロン・マスクであっても)
・バカ野郎指数の高いものからコスト削減をする
バカ野郎指数=価格/原材料費
一般的には高度な加工など付加価値が必要なものはこのバカ野郎指数が高くなる
類似の部品であってもロケット関連は、百倍、自動車は数倍。
例えば自動車の部品をロケットに転用できないか考えるだけでコストは数分の1になる
・ものつくりは、部品を減らす。作業を減らす。
テスラの自動車は圧倒的に部品数が少ないのです。
その結果作業が少ないのです。
つまり時間当たりの生産台数が多いのです。
車台を作成するのに、いくつもの部品を組み合わせます
しかし、テスラの車台はプレス1回なのです
ミニカーの車台がプレスでできていることから発想したそうです
・まず徹底的に減らす。後になって増やすものが無ければ減らし方が甘い
これは、部品数も作業数も納期もそしてコストもです。
まず、考えられないくらい(数分の1や半分)を目指す
それを目指すことでイノベーションが起きる
・1秒でも早くやってみる。そしてそれから改善する
ロケットを飛ばして、ダメ(爆発する)であれば、そこを改良する。
初めてのことは理屈でやるよりも実際にやる方が学びが多い
・まずは納期を決める
できないと言っている現場に対して、まずはお披露目する日時を決める
そこで動かなければ、人を入れ替える
その際に、他の事を止めることも厭わない
まったくマネできないなって話も痛快で面白いです。
▼前回のブックレビューです。
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