2016年 36冊目『男が働かない、いいじゃないか!』
タイトルに興味を持って手に取りました。
中身は想像と違ってかなり興味深かったです。
著者は「男性学」を専門にする大学教授です。男性学と言う学問分野があるのも知りませんでした。
1980年代からあるそうです。
男性はこうあるべきである!と言うことで生きづらくなっていませんか?と言う話です。
例えば、
・大企業に勤めないと負け組
・男の価値は年収で決まる
・ある年齢になると恋人がいないのはおかしい
・イクメンしないお父さんはダメ
・残業する人が偉い
・男性の育休は変だ
・パワハラされる側にも問題がある
・男性は女性をリードしないといけない
・うつになるのは弱いから
・定年退職まで働くのが当たり前
週5日40時間働くことが最低限で、それ以上の労働が普通に求められています。
本来は週5日40時間が基本で、これを超えた分は、時間外労働です。
しかし、長時間労働が当たり前なので、まるで甘えや綺麗事を言っているように聞こえてしまいます。
これだけこじれてしまうと、一度、男性の働き方についての常識をリセットするしかありません。
仕事は人生の一部であるという当然の事さえ見失っている男性がたくさんいます。
働く事を当たり前だと考えていると、特に働く理由を考える必要がありません。
自分がどうして働くのかを考えなければ、漠然と月日が過ぎていってしまいます。
人生は自分の自由に生きるものです。
せっかく80年という貴重な時間が与えられているのに、やりがいもなく、社会に認められないような仕事に、人生の半分である40年もの時間を費やしてしまって良いのでしょうか。
出世レースに明け暮れても、肩書きや社会的地位は生涯にわたって安心感を与えてくれません。
退職すれば誰もが無職です。そして、定年退職して以降も人生は続いてきます。
どのような人生を過ごすのかを決める権利をすべての人が持っている。
これが著者が言いたい事です。
これを読んでスティーブ ジョブスの遺言(と言われている)後悔の言葉を思い出しました
▼前回のブックレビューです。
▼新著『業績を最大化させる 現場が動くマネジメント』です。
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