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結婚式 【オンラインvsリアル】 どっちがいい?

オンライン結婚式『リモート婚』の実現から、
フジテレビ系「とくダネ!」から始まり、
NHKやMBSにも特集され、
今もなお、取材依頼の連絡が続いています。

もともとSNSは疎く、
これをキッカケに色々とチャレンジ中なのですが
Twitterを開いてみると、

#オンライン結婚式
#リモート婚

のハッシュタグで沢山つぶやかれている!

応援メッセージばかりで「なんか良い人ばかりだなぁ。これを見て少しでも前を向けるカップルが増えるといいなぁ。延期・中止で困っている会社や式場の新しい方法として生き残る材料に少しでもなれるといいなぁ。」

なんて話していたら、
『良い投稿ばかりでなく、賛否両論あるよ!ほら批判もこうやって出てたりするんだよ〜!』と批判派の投稿にもようやくたどり着いた。笑
(ちなみにTwitterで「草」って使われている意味がわからなく、ググった話をみんなにしたら大いに驚かれてしまった。。)

いや、でも知らない人もいるよね?そんな方のために参照サイトつけときます。


否定派・批判派の投稿も見て(ただの悪口?は一旦置いといて)なるほど!と思うことも沢山あったので、今回はそれを踏まえメディアでは伝えられなかったことや裏話なども書いておこうと思います。
タイトルには【オンラインVSリアル】って書きましたが決してどちらがいいということを明らかにしようとかではなく、それぞれの良さを伝えたいです☺︎


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オンライン結婚式は「儀式」にならない?


まず、結婚式は「儀式」なので、オンラインでやってほしくない。
という否定意見があったようです。
いやいや確かに!全員が全員オンラインで完結するようになったら私も嫌だなぁ。
だって当日のあの『空気』って当日にしか出来上がらないのだから。

私もあの空気のトリコになったのは高校卒業後、大学生になった時から。
アルバイト時代から、ずーっとこのウエディングの仕事を今の今まで続けている。

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リアルでしか伝えられない特別

「挙式」で感じる、パートナーへの誓い。両家が家族になるという喜び。親や周りへの感謝。人生では中々感じられない「自分が主役」という舞台。

入場前の緊張感。これまでの人生を振り返り、その喜びを感じながら愛する人の元へ行く。大切な人たちの前で幸せを誓い、未来へのワクワクを感じながら退場をする。そこには笑顔や喜びの涙しかなくて、その空気が大好きでプランナーになりたての時は、いつも泣いていた。(今も泣いているか)

「披露宴」では、自分のために来てくれた人たちに食事や演出で感謝の想いを表現したり、伝えたり。時には伝えてくれたり。ここでも笑顔が溢れる幸せな空気ばかりを感じることができる。

そして披露宴の結びには、両家と2人から感謝の気持ちを言葉で伝えることができる。この時に、みんなの熱いまなざしを受けながら感謝の言葉とともに頭を下げた瞬間に生まれるこの日1番の拍手と、顔を上げた瞬間の2人が見える景色を想うだけで、いつも涙が溢れてくる。

これを知っているからこそ「リアル」の大切さを私も伝えていきたい。

そもそも結婚式って儀式?

日本の結婚式って特殊で、日本人のほとんどはこういった儀式ですって断言しにくいほど多様化していて、良く言えば柔軟。どちらかというと「人前式」を選ぶ人が多くなってきているくらい自分たちらしさや意味を重視する人も多いように感じる。Wikipediaさんで調べたの初めてだけど、色々書いてあるんですね。笑

挙式のスタイルによっても、全然意味が違う。日本の古来からある神前式や仏前式でも、人気のあるキリスト教式でも、人前式でも、全部意味が違うしやり方も違う。だけど一緒なのは「誓いを立てる」ことなのかな?と思う。

そして近年では、ただ挙式をするよりも「ふたりらしさ」や「意味」は大切なワードになってきていて、特にふたりらしさを表現するにはバックグランドや本質が分からないと作れない。(我が社はそれがほとんど)

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オンラインでも儀式はできる。

つまり、オンラインでも儀式をすることはできる。だけど否定派の方達が本当に言いたいことって、リアルでしか伝えられない結婚式の素晴らしさなのではないのかと思う。それは大いに同感。

オンライン飲み会も、始めはオンラインで飲み会とか楽しいんかな?って思ったけど、いざチャレンジしてみれば大好きな人同士だったら楽しい。
そしてオンライン飲み会の後には、「早くリアルで飲み会したいなぁ〜」といつでも大好きな人たちと飲み会ができていた当たり前の毎日を愛おしく特別に感じることができた。

オンライン飲み会で十分じゃんって思うときは、リアルな飲み会の後に、しんどかったな〜って感じる集まりんときだけだったな。

こんな時代にならなければリアルの素晴らしさしか伝えなかったし、こんな時代でなければ改めてリアルの素晴らしさを感じれなかったかもしれない。

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今できることをやる。

昨日のお昼、新たなテレビ局から電話があり取材日のやりとり中、スタッフより
『新婦のお母様から電話です!!!』
と言われすぐにテレビ局の電話は折り返します!と切って電話に出ました。

正直、賛否両論ある中で、メディアでの露出が多くなった新郎新婦のことは少し心配もあった。そんな今日この頃だった私はふと不安に。

(メディア出過ぎだと、怒られたらどうしよう...)

恐る恐る電話に出るとお母様より
「この度は大変お世話になり、ありがとうございます。」
と上品で綺麗な言葉使い。
お母様の優しい声にまずはホッとする。

「正直なところ、結婚式の4日前に結婚式を中止したほうが良いのではと電話をしたことに責任を感じていたのです。どうしていいか分からず、愛美(新婦)も泣いていました。そのことでずっとモヤモヤしていたのです。」

と、結婚式が中止になったきっかけをつくってしまったことに責任を感じ、お母様も辛い想いをしていたそう。

「だけど、代わりにこんなにも素敵な日にしてくれて、素敵な提案をしてくれて、もう感謝しかないです。このご時世、お会いして伝えることはできませんが、せめて直接お伝えしたくて....」

と、わざわざ感謝を伝えたくてお電話をくれたそうです。
さすがあの新婦のお母様!と感じつつも、
不安からの解放と嬉しさで勝手に涙が溢れて止まりませんでした。

お母様が、あの時きっかけをくれたから、2人にとってのベストが見つかったんです。お母様がきっかけをくれなかったら、決行しても後悔が残ったかもしれない。それでも中止をせざるを得なかったかもしれない。新郎新婦どちらかの意見を選んでもそれはどちらかの”妥協”でしかない。2人にとっての「最善策は何か」を真剣に一緒に考えることができた。それが今回の最大の収穫だと思う。

そんな会話をお母様としました。
この後にお2人に電話があった旨を報告をしたら、新婦も全く私と同じことを言っており笑いました。笑

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今じゃなくてもいい。
今でもいいよね?

今じゃなくてもいいじゃないか。コロナが収まってから、結婚式すればいいのだから待てばいいじゃないか。そういった考え方があることは遠の昔から皆知っている。コロナの騒動が始まった瞬間から世の中の結婚式を控えたカップル達は、それはすでに検討している。

それを検討できない理由も人それぞれある。

■ 仕事の都合や家族の都合で日程を変えにくい。
■ 式場の都合で延期できる日程が限られている。
その日程ではできない。年内しか延期できないらしいが終息しているのか?
■ 延期にもお金がかかる。
■ 延期してもお金がかかるなら、延期日を決めてもまた延期になったらと思うとキャンセルにしようかと思う。
■ 結婚式をしてから妊活を考えていたのに、いつ開催できるかも分からない状態で延期を続けていくと人生計画が崩れてしまう。
■ 祖父母が高齢で、早く晴れ姿を見せてあげたかった。

など、実際に聞いた声は、この他にももっと人それぞれに事情があり、延期料やキャンセル料のトラブルもとても多い。延期をしても本当に延期日にできるかも分からず、結婚式準備のモチベーションだって下がってしまう。コロナがいつ終息するかなんて誰にもまだ分からないのだから、カップルが自分たちで判断するなんて難しい。

私自身も結婚をしているから、その時々のタイミングはとても大切なものだと感じている。「いつやってもいい。待てばいい。」はプランナーとしては言えない。

いつでもいい方は、いつでもいい。
今しかない方は、今やったらいい。

本当にただそれだけのことで、今のこの時代にできる最善なことをやる。
リアルを超えることはできないかもしれない。リアルのあの空気は感じることができないかもしれない。だけど、オンライン結婚式「リモート婚」を私たちはやってみて、リアルでは感じられない『特別なもの』を得たことは間違いない。

また、今リモート婚についての相談をいくつか受けているが、『リモート婚であれば出来る!』という方もいた。普通の結婚式なら出来なかったが、これならできるという新たな希望に繋がったことも嬉しい。

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オンラインだからこそ
得ることができたもの。

1番は、これまで当たり前にできていたことが素晴らしいものだったことに心から気づけたこと。オンラインという壁があっても、周りとの絆や愛がそれを全く感じさせないくらいの破壊力を持っており、”一文のコメント”からでもその人を感じることができる。そんな『特別な体験』をすることができる。

メディアでは報道されていないが、お2人が今回元々計画していた結婚式はキャンプ場での『アウトドアウエディング』。たくさんの友人を呼んで、フェスのような演出に、夜はキャンプファイヤーをしてテントで寝て、とにかくみんなで楽しもう!といういわゆる普通の結婚式ではない。

そんな結婚式をしようと考えていたのは、『厳かで神聖できちんとした結婚式』は親族のために行う。自分たちらしく友人とは『堅苦しくない楽しんでもらうための結婚式』にする。と2部制にしていた。

だから、世間一般でいうきちんとした結婚式は経験済みである。
それもとても良い思い出になったし、素晴らしい日だったと聞いている。
だけど友人とのアウトドアウエディングだって相当楽しみだったし、ふたりらしさを爆発させるのはこれが本番だった。その楽しみが3日前になくなってしまうなんて悲しすぎる。だけどそれを「リモート婚」が救ってくれた。
しかもそれがまた楽しすぎたし、普通だったら感じられない特別なものをたくさん得ることができた。

何度も言うがお2人は全てを経験した上で、
おすすめしている。
それは「同じように苦しんでいる人のため」に。
「こんな選択肢もあるよ!」と伝えるために。

そして全て経験した上で、
まだ日程も決まっていない
『本番』がより楽しみで仕方なくなった!
という想い。

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商売の域を超えて。

近頃、知り合いの式場プランナーさんから「リモート婚のやり方を教えてほしい」という連絡が増えてきた。 

私たちがリモート婚をおすすめしているのは、自分たちの新たな商材をつくるためではない。このコロナの影響で困っているお客様に、この時代に合った提案で少しでも前を向けるようにすること。結婚式とはこんなにもワクワクするものがたくさん待っているんだよ!ということや、今だからこそ伝えられるリアルな素晴らしさを伝えることを目的にしている。


だからこそ、他社さんからこういった連絡がくることはとても嬉しいことだし、私たちが経験したものが全てではないと思うが、それを共有することでこの業界を守ることに繋がると信じている。

私たちの小さな活動でも、
コロナの影響で辛い思いをしているカップルからの相談は非常にたくさん入ってくる。そしてそのほとんどがキャンセル料に伴う、式場とのお金のトラブル。
自己都合じゃないのに、余計なお金がかかることはだいぶ辛い。

式場の打撃に比べたら、数万、数十万なんて小さな金額かもしれないが、数万だって相当な額。しかもそれが「何もしていないのに払う」となると、機会損失は相当大きいというのは理解はできても、できれば払いたくないと思うのは仕方がない。

我が社の場合は、新郎新婦の方から、3日前の判断は自分たちの過失だと思っているからキャンセル料はしっかり払わせてくれと言われました。だけど、何もしないでお金をもらうのは本当に嫌だった。だからこそ「どうしても払うというならその分働かせてくれ」という流れでこの提案に行き着いた。

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お金は価値に払うもの

何が言いたいかと言うと、延期をするには「楽しみ」でないと決断できない。
「楽しみ」にならないとキャンセルする。なぜなら価値を感じないから。
そうすると余計に損失は増える。(何もしないでお金がもらえるなら逆に良いと考える会社が万が一あったとしたら軽蔑するが。)

延期をするにもお金がかかるのなら、それに見合った提案をしたら良いのではないかということ。そんなに簡単なことではないと思うが、今回のような「リモート婚」だっていいし、2人だけで「今」を誓う場をつくってもいい。親御さんへ感謝を伝えるための提案をするのもいい。それが私たちの会社でなくてもできる。

その人その人で最善策って全然違うから、しっかりヒアリングして『なぜ結婚式がしたいのか』を一緒に考えて、そのカップルに合った今できることを提案することこそ大切だと。

それが結婚式を提供する側の、今の仕事なんじゃないかと。
(完全なる持論だけど)

ちなみに結婚式当日も素晴らしいけど、
準備のプロセスも大変素晴らしく尊い経験になるはずです。
そのサポートにはプランナーは欠かせない存在。

ということで「リモート婚」のやり方、そこで学んだこと、得たこと、さらなる可能性などはどんどん公開していきます!

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最後に

今回どうしても書き残したかったことは、

リモート婚をしたお2人は「結婚式」を軽んじていない。
さまざまな結婚式を経験をしたからこそ素晴らしさを伝えられている。

賛否両論あるだろうと言うことは理解していたけど、公開することでリモート婚をしたお2人がバッシングを受けないかということが1番心配だった。だからこそ当日も感染対策や進行など、とっても考えた。

そんな私たちの心配をよそに
「同じように辛い想いをしたカップルたちに、私たちはリモート婚をしたことで救われたことを伝えたい」と。
「本番がより待ち遠しくなったから、それまでにブライダルプラスを潰すわけにはいかない!」とまで言ってくれています。笑

そんな素敵なお2人を少しでも批判するようなことがあれば、私だって怒るぞ。

肯定するも、批判するも、自分の意見を言うことや考えることって人間らしくていいんですけどね。


ちなみに今ハマっている本は
「中野信子」さんの本です。
この『人は、なぜ他人を許せないのか?』はすぐ読めるくらい分かりやすかった。

今は、『「人間とは何か」はすべて脳が教えてくれる』を黙読中

分かりやすい本ばかりでおすすめです♩

次回は、もっと具体的なリモート婚の中身をもっと残していきたいと思います!

最後までお読み頂き、ありがとうございます☺︎*



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■ オンライン結婚式「リモート婚」卒花インスタグラム


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中野 莉那|ウエディングプランナー×子育て×経営
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