【生徒のつぶやき】2023年7月9日

「真面目な話、3日に1回くらいは、勉強がうまくいかない悔しさで、袖を濡らします。」

〔代表より〕

「勉強がうまくいかない」という状態は人によって状況が異なります。想定していた学習計画がこなせなかったという状況。想定していたよりも試験で点数が取れなかったという状況。勉強しようと思っていたけれど誘惑に負けて思うように取り組めなかったという状況。様々な「うまくいかない」事例が想定されます。

一方で、今あげたような悩みは、身の回りを工夫すれば十分に解決できるものばかりです。
学習計画の進みが悪かった場合、それは「計画」ではなく、「願望」になっている可能性があります。まずは自分が確保できる物理量(=時間)や体力を考えて、「これだけできれば良いなあ」という願望ではなく、現実的な計画を立てることを心がけましょう。
試験で点数が取れなかった場合、失点した内容を振り返りましょう。授業で重要とされていたにもかかわらずとれていなかった場合、授業の受け方や復習の方法を改善することが重要です。問題を見たことがあるけれど解ききれなかった場合、単純に演習量・復習量が足りません。何が原因かすらもわからない場合、もっと基礎事項から自分の問題点を分析してみるべきです。
誘惑に負けてしまった場合、誘惑となるものを身の回りから遠ざけるべきです。スマホは金庫にしまっておく。勉強は塾の自習室でやる。そういった生活面での工夫をすることで、「勉強し課することがない」環境に身を置いてほしいです。

とはいえ、学習習慣がついてきた場合、「勉強がうまくいかない」という悩みはより複雑になりますし、おそらく今のあなたが抱えているであろう悩みも、上記のような単純な悩みではないはずです。
例えば、「何度も習ったはずなのに、定着していない」といった悩みや、「調べれば調べるほど、理解していないことが増えていく」といった悩みなのではないでしょうか。

長い間受験生を見てきた私から見れば、こういった「複雑な悩み」も、受験生あるあるにすぎません。詳しい「症状」は個々に分析することが必要ですが、解消する方法の一つに「あ、今自分、焦っているな」と認識することが必要かと思います。受験生がこの時期に感じ始める「悩み」は、多くの場合「焦り」から生じるものです。それは先々への「不安」に起因する焦りであったり、過去に対する「後悔」に起因する焦りであったり。そういう場合、まずは焦っている自分を自覚してみましょう。「焦り」を感じ切ってみましょう。そうするなかで少しずつ冷静になり、むしろ自分がしてきたこと・できるようになってきたことに目が向くようになるはずです。

そうなればこちらのもの。自分に必要なことが分かってくるはずです。そうしたらまた、「必要なこと」にこつこつと手を付けていきましょう。

歴史を振り返ってみれば、多くの学者や「先輩」たちが、「勉強(研究)がうまくいかない」という悩みに苦しんできました。しかし、そういう悩みや苦しみの中で、発見された事績や、成し遂げられた偉業も数えきれないほどあるはずです。そう考えってみれば、逆説的ではありますが、「勉強がうまくいっていない」と悩んでいる状況は、勉強がうまくいっていることの証なのかもしれませんよ。

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