容姿の話題になるとわたしは悲しくなるけどとりあえず筋トレしよか
わたしは中学生の時、思春期真っただ中ということが多いに関係していたのだろうが、顔にコンプレックスを抱き始め、学校で顔を晒していることが怖くなった時期があった。マスクに安心感を求めた。ニキビは一つもなかった。肌は綺麗だった。じゃぁ、なぜそれまで何も思っていなかったのに急に自分の顔を晒すのが恥ずかしくなったのかというと、父親が頻繁に容姿について私をからかっていたからだ。先に言っておくと、私の家族は世の中ではけっこううまくいっている方だと思う。幸せだ。けれど、完璧な家庭なんてないだろう。例外に漏れず、我が家も様々な悩みを抱えつつもなんとか日々過ごしてきた。
父親はとにかく常に家族の誰かをからかわずにはいられない病気に罹っている。いじめっ子のような言動を平気で投げてくるから、こちらは神経をすり減らすというかダイレクトに心のダメージを受けまくってきた。子供のころから慣れているから、以前ほど傷つかずに流せるようにはなったが、当時のことを思い出すと未だに嫌な気持ちになるし、今日ここでお話しすることも、結局過去の父親の言動が原因となったものである。
母方の遺伝的に、私の眉毛は濃いほうだ。また、額にはひし形に並ぶ黒子がある。父親がターゲットにしたのはこの二点だった。執拗に投げつけられる言葉は世にいう「いじり」に相当するものだとはわかっていても、傷つくことは避けられなかった。器量不足なのだろうか?
以来、自分の眉毛と黒子が大っ嫌いになり、おでこを出す髪型を避けるようになり、眉毛は薄くしようとして失敗してヤンキーみたいになってしまったこともあった。中学に通うのがつらかった。もちろん幻想なのだが、みんなが自分の眉毛や黒子についてあざ笑っているのではないかという感覚に陥り、人間不信にもなりかけた。眉毛が濃くなくて、変な並びの黒子がなくて、可愛い女の子たちが羨ましかった。ただし、憧れに留まったその感情が妬みにつながることはなかった。ぜんぶ自分の問題だったから。好きな人はいたけど、一度もアプローチしたことはなかった。余談ではあるが。陰キャだと思い込んでいた。
成人式で当時の同級生たちと再会したときは、私ももうすっかり当時のようなナイーブさは持ち合わせていなくて、ただただ楽しかった。だからこそ、当時の自分の立ち位置を初めて知って逆にショックを受けたこともある。陰キャじゃなかった。少なくとも他人からのそういう認識はなかったらしい。そしてさらに言えば、当時私はモテていたらしい。容姿に対する誉め言葉だらけだった。容姿にコンプレックスを抱いていた私にとって、容姿を褒められることは救いに値する(性格なんて大前提だろう、という自己認識があったし)。嘘だ、と何度も複数の男性に問うたが、否定された。ショックだった。勝手に被害妄想して、勝手に落ち込んで、勝手にすべてを諦めていた。悲しかった。後悔したって遅いけど。だから、まぁ、当時二年間好きだった彼から成人式で素敵な事実を告白されたときは、心躍るなんてもんじゃない、生きてて良かったと思うほどに最高に嬉しかった。良い思い出になった。みんな、あの頃よりちゃんと大人になっていた。落ち着いたんだ。当たり前だけどさ。
ただ、刻まれた容姿コンプレックスの記憶は残念ながら消えてくれない。今も私は闘っている。元カレと珍しくケンカした(というより一方的に私が切れて口をきかなかった)際の原因も容姿に関するものだった。直接私に対して容姿の悪口を言ってくるような人は(父親以外)いなかったが、連想ゲームで私が一人で勝手に傷ついて起こりだすことばかりだった。ひどいものだよね。だけど、中々直らないんだなこれが。褒められれば直るってもんじゃないことも最近分かってきた。というのは、恋人はいつも私を褒めてくれるのに、可愛いモデルさんとかを見て私が一人で悲しくなるというパターン。そのたびに彼は私をなだめようとしてくれる。申し訳ない。わかっているのに、いつも悲しくなる。母親や祖母にも申し訳なくなる。せっかく良い顔をいただいたのに、自分で好きになれないんじゃ、なんか顔がかわいそうだよな。中身に自信がないから容姿に寄り掛かってるとかいう言説はここでは扱わないし、私の場合はそういうことではないのだ。好きなことをやって充実していて毎日少しずつ進捗を生成して、進歩して、短期的なゴールを達成しながら長期的なゴールに向かって着実に歩んでいるという自負はある。むしろ大胆な性格であり弱音を吐くようなタイプではない…と他人からは思われているだろうな。実際、メンタルが物凄く弱いとかではない気がする。ただ、メンタルが強い弱いっていう基準さえ曖昧だしカテゴライズして細かく分けてみると、人それぞれ弱い部分強い部分が違うだけで何かしら抱えていると思う。だから一概に定義できるものではないけれど…とにかく、私の場合は容姿の話題は地雷なのだ。今回用いている「容姿」というのは体型も含む広義の方である。
痩せて綺麗にならなきゃ、という強迫観念がある。高校まで長距離走の選手で駅伝やらロードレースやらトラックレースやらをガチでやっていたから正直スレンダーだった。あの頃は。大学に入ってからも走ってはいるが、あの頃より筋肉量にフォーカスして脂肪量を減らして痩せるっていうのはかなり厳しい。不可能に近い。現役時代は相当な運動量だったから。だから今できるだけ努力するしかないんだけど。満足できない。いつも自分の体形に不満を抱えている。なんて具合の悪い生活なんでしょう。
とりあえず一か月以内に腹筋割ります。ここに誓います。へそ出しファッションはやらないけど、できるくらいの腹にしてやる。
筋トレは大事。大好きだしメンタル向上にも有効。最高の手段でしょう。
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