見出し画像

閉鎖病棟に娯楽をください

13年前の話だ。

わたしは中学3年生で統合失調症を発症し、半年ほど精神病院の閉鎖病棟に入院していた。

なんというか、刑務所に収容されたような気分がした。

だって、病棟からは自由に出ることができず、不自由極まりなかった。

何か必要なものがあっても買い物に行くことができない。

外の空気を吸いに散歩に行くこともできない。

自由がなかった。

しかし、自由がないのと同じくらい不満に思ったことが他にもある。

それは娯楽がないことだ。

病棟から外に出ることはできない。

病棟に持ち込めるものも必要最低限のものばかり。

入院中にやることも特にない。

果てしなく暇だった。

病棟に備え付けてある娯楽といえば囲碁や将棋、オセロなどのボードゲーム。

でも、精神病院に入院している患者に囲碁や将棋、オセロを行うのは限りなくハードルが高い。

そんな頭をフル稼働しないといけないゲームはできなかった。

というか、ルールがわからないから遊べない人も多いだろうし。

もっと頭を空っぽにしてもできる簡単な娯楽があれば多少暇つぶしになるだろう。

とにかくやることがない時間は、退屈で暇な時間は正直つらかった。

もし、私が「精神病棟の環境改善にご意見をください」と言われたら待ちがなく「気楽な娯楽を増やせ」と開口一番でいうだろう。

人間生きるためには娯楽が必要だ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?