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「入院中の娘、一歩一歩・前進中!」

大きくても小さくても
一歩
一歩一歩で
すべてが変わる
福島正伸

20歳の次女、七海(なつみ)が拒食症で再入院してから2週間経った。

保険の「限度額適用認定証」も今日、長女、未空(みく)が病院に提出してギリギリ間に合った。

おはよう☀️
今日の朝の体重測定の結果は…
32.9kgだったよ!
入院してから今までの中で一番高かった!✌️
なつみ

病院側からどんどん提示される一日の摂取カロリーが1,700→1,900、白米170g→200gとアップしても、毎日1日3食完食を続けて、0.2kgとかの一進一退を繰り返しながら、ようやく30.1kgから32.9kgまで体重を増やすことができた。本人には退院が見えているらしい。

何より3年前と違うのは、1kg増えることに喜びを見出していること。前は「1kgも太った」って落ち込んでいたから。

この1ヵ月嬉し泣きばかりで、ふと夜中に起きると目が開けられない。60年近く生きてきて初めてウサギの目のように右目が真っ赤になって眼科に行った。抗生物質入りの目薬を処方されて3日で良くなったが酷い結膜炎になってしまった。妻の美香曰く、「ストレスが原因だと思うよ!」

なぜ、あれだけ「入院したくない」と言っていた七海が「入院する」に変わったのか?

俺が変わったからだと思う。今までだったら、一方的に感情のまま、「入院しないと死んじゃうよ!」とか「命より大切な仕事なんてないよ!」って正論を振りかざして、七海の話に耳を傾けなかった。5年前、同じ拒食症で妻を亡くしている経験もあるから余計に感情的になってしまう。

voicyラジオに出演してくれた多くの人の言葉が俺に刺さった。対談相手はそのつもりがなくても、俺には「娘さんには、こう対応して見たら・・・」に聞こえた。自分を客観視できたのだ。中でも、「出現する参加型社会」著者、マレーシア在住の田原真人さんの言葉には、ガツンと頭を殴られたくらい俺には衝撃的だった。

「一対一での対話では、相手の世界に入り込んで、相手の世界からものを見る」

なぜ、入院したくないのか、七海の世界に入ってみて考えた。
「初めてホール責任者を任されたばかりで、4月に新入社員が入ってくる中、仕事を休みたくない!」
そんな真面目で責任感の強い七海の心が見えた。そこで、部長の「入院して、元気になったら、また一緒に働きましょう」って言葉で「入院する」に心が動いたのだ。

昨日、オンラインイベントで田原さんと再会、それを本人に伝え、お礼を言えて良かった。

七海の書評を読んだ隊員momoからのコメントを七海にも送った。

わー!七海ちゃん!!
もし良かったらいつか七海ちゃんお話しましょう♡ってお伝えくださいねー、隊長。しっかし不思議だなぁー。隊長のおかげで人生を切り拓けた私がいて、その経験が隊長の娘ちゃんの糧になるって。
momo

今はコロナ禍で面会はできない。だからこそ、LINEでほぼ毎日、七海と未空と美香の家族全員で対話ができている。対話する度に七海の退院後の選択肢が増えている。

「拒食症で入院した」3年前と同じことが繰り返されているように見えて同じではない。ヘーゲルの弁証法のように、螺旋階段の1つ上の次元へと引きあげられていると実感している。七海も俺も、こだわっていた世界を自ら崩壊し、脱皮したのだ。共に一歩ずつ前に進もう。

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3年前の今日、退院後、七海を横浜をデートしていた。今度のデートはどんな次元の違うデートになるかな。楽しみだ。

あらゆる問題は
今できることから
解決できる
福島正伸


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