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「納得力」の高い人になるために必要なこと。

こんにちは。中村保晴です。
今日は「納得力」について書いていこうと思います。

この「納得力」という言葉。人間関係を築いていくときに必要な言葉なのですが、私なりの対義語は「説得力」というやつです。

人はややもすれば立場の低い人に対して「説得」という行動をとりがちです。「有無を言わさず、すぐやれ!」というものから、渾々と説得するものまで多岐にわたって「説得」します。

これは昭和の時代には当たり前だったのかもしれません。そういう私もよく説得されたし、逆に説得したりもしました。
そんな時代だったといえばそれはそうなのかもしれないけど、思い起こせば「気分のいいものじゃなかった」。それが印象だったような気がします。

時代が変わって、現代は令和の時代。
いろんな”当たり前”が変わっていきました。運動中に水を飲んではいけないという常識があったし、先生たちは日常的にビンタや正座を強要していました。先輩は後輩に「かわいがり」をするものだと思っていたし、「とにかくやれ!今すぐやれ!」という空気が、昭和から平成という時代には蔓延していたように思います。今思うと違和感しかないように思えますね。


※今日、配信したVoicyでも「納得力」のことを話しています↓
ぜひあわせて聴いてください。


説得」という言葉の意味は「相手を説き伏せること」。
つまりその目的は「相手に自分の考えを一方的に承認させること」です。
一方的に承認させるということは、その方法がかなり強引だということは容易に想像できますよね。

私はこの「説得行動」というのも、運動中に水を飲むな!と同じで、昭和の時代の時代遅れの考え方だと思っているのです。
説得から生まれるものは何か。それは「納得していないけど仕方がない」という感情です。「本当はやりたくないけど、怖いからやらなきゃいけない。」という依存した思考なのですね。
これはよくありません。昭和の時代を生きた私でさえ、今そう思います。

何せ、こんなことを続けていたら「笑顔がなくなります」。
そして、自分で道を切り開こうとする力がなくなって、上の人に流されるようになってしまいます。人生の依存体質というのはこうして出来上がってしまうのかもしれませんね。

現代のビジネスと「納得力」。

それをビジネスに置き換えて考えてみましょう。

まだお客様になっていないけど、あなたのサービスを受けたいと検討している人がいるとします。
その人に「いいから黙って買いなさい!」と怖い顔していったらどうなるでしょうか。その人は一瞬でその場を去っていくでしょう。当然です。

「買う」という行動は「主体的」です。自分の意思が「買うか買わないか」を選択するようにできています。だから「説得」に対しては感情がそれを拒否するのですね。どこかのお店に入ってすぐに店員が近寄ってきて「お似合いですよ」とかいう時の拒否感と同じです。
「買え」と言われると、途端に「買いたくなくなる」。それが人です。

もう説得慣れしてしまっている世代(私たちの世代だけど  笑)は、営業=売り込みだと思っている人が多い。それはたぶん、子供の頃からとにかく上から「説得されてきた経験」によるものなんじゃないかなって思います。現に私も若い頃には、無意識に説得してて自分自身も嫌な気持ちになった経験がありますから。

ネゴシエーションが意識を変える。

私の場合は運がいいことに、27歳の頃に当時勤めていた会社に研修に行かせてもらって「ネゴシエーションの技術」を学ぶことができました。

それはそれは、今となってはとんでもない貴重な経験でした。
オーバーにいうと、視界が未来に向いた!とも言えると思います。それほど「目に鱗」の体験でした。

ネゴシエーションとは? と調べると、「交渉・折衝 を行うスキルのこと」と書かれていますね。おそらくよく使われる言い方としては「交渉術」とか「交渉力」のことを「ネゴ」と言うようです。

でも私はそれを「納得させる力」「納得力(なっとくりょく)」と捉えました。その方がしっくり来たし、何よりもその方が本質的だと思ったからです。

どうして27歳の私はそう思ったかと言うと、
交渉の目的は何か?ってまず考えたのです。交渉の目的は「交渉が成立すること」ですよね。きっとそうのはずです。
だから「上手に交渉すること」=「成立」ではないと考えたのです。交渉自体はうまくスムーズにいっても他社を選ばれたら意味ないですからね。

そう考えたことで「交渉する」ということそのものが「目的ではない」と気付いたのです。

じゃあ何が重要なのか!
そう考えた時点で、ネゴシエーションは私の中で「自分がする行動」から「相手が受ける感情」に変わったのです。
主語が違います。「自分」ではなく「あなた」です。

「自分ではない相手が、私の薦めるサービス・商品を注文することを決める。」


その文章にどうしても付け加えなければならない言葉がある。
それが「納得」と言う言葉だったのです。

「自分ではない相手が、私の薦めるサービス・商品を、”納得したから”注文することを決めてくれた。」


こうでなきゃいけない。そうできるスキルや技術を身に付けたい!
これからは説得じゃない。納得力だ!!
そうノートに力強く買いた記憶があります。もう27年も前の、私が27歳の若造の頃です。


まとめ

世の中はインターネットの普及によって、段々と昔の”当たり前”がアップデートされています。ハラスメントやコンプライアンスも昭和には無かった文化ですし、それはそれで難しい時代になったなあーと思うときもあります。

でもこの「説得→納得」という考え方は、まさに現代に即した人間関係の考え方だと思うのです。
そしてもちろんビジネスにおいても、実に本質的な行動だと思うのです。

ぜひ、皆さんもこの「納得力」に挑戦してみてください。ビジネスの見え方がきっと変わると思います。


それでは今日はこのへんで。
またnoteとVoicyでお会いしましょう!



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