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思うことは尽きません

去年の夏のお話です。 とても暑い夏でした。

このところ、暑くて何故か井上陽水さんの曲を聞きたくなります。
なんか夏の空気感の曲がけっこうありますよね。 『氷の世界』もヒンヤリして暑さをしのぐのに最適です。 そうして結構ヘビーローテーションで聞いておりましたら、『最後のニュース』という楽曲に遭遇しました。  
歌詞は今の世の中がどこに向かっているのかという問題提起のようです。  それで調べてみたらびっくりです。 1989年の楽曲で、筑紫哲也さんからの依頼で、ニュース23のエンディング曲だったようです。 
私はその頃、年子の子供二人が、1才と0才で、世の中から取り残されたように、生きておりました。 
その頃から地球はいろんな危機感を抱えていたと思うと、もう少し早い時期になんとかならなかったのでしょうかとも、思います。

 そして久々成田悠輔さんの、対談をみました。
まず染五郎さんとの対談、成田さんが凄く饒舌でびっくりしました。 
十代の染五郎さんの対応力にも驚きますが、成田さん楽しそうで、やっぱりエンタメが好きなんだなと思いましたが、最後の方、データ的な事に話が及んでいて、ちょっとめんどくさいなと思いました。 
やっぱり感覚ではなくて、データが欲しい学者なんだなと思いました。
成田悠輔さんは、過激な発言も多く、炎上することもあるようですが、私は好きです。 笑いをとりにいってるという批判もありますが、地位も名誉もある方が、あんなことを真顔で言ったとしたら、それこそ大変です。

 それからひろゆきさんとの対談で、といってもほとんど成田さんが喋っていましたが『アイデンティティと人の心』よかったです。
私事ですが、4月に会社を辞めて一か月位ゆっくりしたら、働くつもりでした。
年金はもらえても金額的には心許ない金額です。 
体力的にはまだ働けるし、週三回位働けば、国民年金だけとりあえず貰って、厚生年金は70才まで繰り下げてと、小賢しい事を考えておりました。 実際に週3位のパートのお話も頂いていて、友達も、「いい話だね」っていってくれていました。  
働いていないとアイデンティティが保てないというのは、日本人に多い感覚みたいですが、私も仕事がアイデンティティと思っていました。
生産性で人の価値をはかる所に、長い間いたので、それがアイデンティティにすり替わっていたように、思います。 
ところが、私はずっと働いてきたからか、働かなくなってその自由が、動物としてかけがえないものに思えて、少しくらいのお金に換えられなくなってしまいました。 だって果てしなく自由ですから。
とりあえず年金を厚生年金も受け取ることにしました。 最低限生きていけるだろうし、娘に言いました。 「お母さん働きたくないんだよね」と言ったらベストアンサーで笑ってしまいました。「いいんじゃない 困ったら家でご飯食べればいいよ」ですって・・・。
「但しご飯だけだよ」って言っていましたが、これで、くいっぱぐれはないなと思いました。   
 間違った評価の中にいても、その渦中にいる時は以外に気づかないものです。
私は昔から意味不明なKPIには異論を唱えてはいましたが、仕事を辞めるまで、自分のアイデンティティなんて考えもしませんでした。  
働いていないと自分の存在意義を担保できない人が、多いそうです。 
職業が存在証明ということです。
私は仕事を辞めて、野生に帰って、日常を生きて、自然を感じて、何物でもない自分を懐かしく思いました。  
勝利の美酒とよく言いますが、勝利してなくても、ハイボールは美味しいです。
でもこれは私がちょうど僅かでも年金が貰えるからできることでもあって、現役バリバリで、いろんな責任を背負っていたら、やりたくても出来ない事なのかなとも思っていました。  
でも成田さんは、性別や年齢や所得水準によって制限されることなく、すべての人が、国から一定の金額を定期的かつ継続的に受け取れる社会保障制度、ベーシックインカムのことを話していました。
そんなちゃぶ台返しのように世の中を根底からひっくり返す様なことが、できると思いますか。
多分ですが、AIの発達でそんなに労働力を集結しなくても、世の中が回るようになったらの話かと思います。 
今までの学歴ヒエラルキーとか職業ヒエラルキーとかを覆すものです。 
人生をもっと気楽に、ゲームだと思って生きられたら最高です。
そんな事が実現したら、陽水さんの『最後のニュース』じゃないけど、薬漬けの身体も解放されるのでしょうか。 
資本主義の欲、得からも解放されるのでしょうか。  
私たちは、今まで、不安に支配されて、ああなったらどうしよう、こうなったらどうしようとリスクヘッジに大忙しで、本来の生きる喜びを忘れていましたよね。
ベーシックインカムが取り入れられたら、最低限の暮らしは保証されるのですから、少なくとも、生きることへの不安は無くなりそうです。 
今はまだ想像の段階ですが、新たな価値観は日々アップデートされていくので、近い将来に実現するのかもしれないですね。



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