見出し画像

【剣道】

 たかちてんていは現在も剣道を習っております。あれは小学1年生。今は無き市の三道会館というところへ母に連れて行かれて柔道と剣道を見せられ「どっちをやりたい?」と言われたのです。目の前では稽古着尾来た柔道選手と剣道選手が男臭い稽古をしており、たかち少年は、なぜか剣道を選んだのです。

 なぜ剣道を選んでしまったのかは定かではないのですが、今思うに「剣(竹刀)を持っている辺りが格好いい!!」って思ったのでしょう。またあのスカートの様な袴も格好いいとも思った気がします。

 しかしいざ稽古を始めれば、それは格好いいものとはほど遠く、皆さんご存じのとおり「臭い、重い、痛い」のとんでもないものでした。さらに剣道の稽古ときたら本当にきついのです。あぁ何度辞めようと思ったことか。でもなぜ辞めずに今も続いているのかと考えると、それは母が「稽古にいぎだくない!」と駄々をこねるたかち少年の首根っこ捕まえて連行していった事と、良き仲間がいたこと。そして良き師匠に巡り会えたからでしょう。
 なぜこんな話をしているのかというと、最近年長組の一部のお友達の中で剣道がはやっているのです。両手を組んでかんちょーの形の「手刀」をつくりたかちてんていに挑んでくる年長さん。彼は三年生のお兄ちゃんの影響で剣道に通っているらしいのです。そんなもんで「手刀」を使ってたかちてんていに挑んでくるのです。
たかちてんていも剣道をやっているので、もちろん片手の手刀でお友達と構え合います。

 「やぁ!こてー」なんて果敢に挑む年長さんにたかちてんていは容赦しません。「小手を打たれる前に面だぞぅ!」なんてお友達の面(頭)を「ぱかーん」って叩きます。するとお友達は「ぐあぁ!もう一本だ!」なんてとてもいい表情で構え直します。「よしよし、次はなんだ?」なんて改めて構え合うと今度は「どお〜!!」なんてたかちてんていの懐めがけて飛び込んできます。年長児とはいってもまだ小さなお友達。たかちてんていの手刀をかいくぐって見事にお腹を打ちきりました。そんなときには「ぐわあ〜胴入ったなぁ。上手いぞぅ!でもまだまだぁ!!」なんていいあっておるのです。

 なかなか見込みのある幼年剣士。そんなもんだから、たかちてんていは彼を見つけるとなんだか右手がウズウズしちゃって「さささ…」と近より「スキありぃ〜!!」って面(頭)を「ぱっかーーん」って叩くのでした。すると、彼も「よーし!一本勝負だ!!」ってまたかんちょーの手刀で果敢に挑んでくるのでありました。

 君はきっといつかたかちてんていなんかよりも強くなって高校生にでもなったら「本気で勝負してくれよ!」なんて言うようになるんだろうなぁ。負けないように、今から稽古に励もうっと・・・。
【2005.0516】


いただきましたサポートは、子ども達の為に使わせていただきます!