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デザインで心掛ける事は神様になることである。

デザインは作品であり、コミニュケーションの1つでもある。

作品=人間によって作られたものなので、

ポスターや絵画、
オブジェクト、
子供が書いた絵も作品である。

その中で私たちは

『いい作品だ』
『センスがいい』
『いいデザインだ』

と差別化する。

その差別化はデザイナーさんにとっては良くも悪くも死活問題になりかねないので
悪戦苦闘するのは容易に想像出来る。


『いい作品だ』
→心がこもってるとか、
単純に作品の上手い下手などの完成度から判断。

『センスがいい』と『いいデザインだ』は…...?

言葉では説明しづらくはないだろうか?
私たちは何を持って『いいデザインだ』と認識するのだろうか?

絵画を例にとってみると、
有名な絵画だって言い方を変えれば、"ただの絵具のシミ"である。

ではなぜ皆はそれを絵画と呼び、億単位で取引され、部屋に飾るのか?

絵画であるという

"意図"が伝わり、
"美しい"
"本物みたい"
"〇〇にしかない世界観”

などを感じ、
それに魅力を感じるからである。

デザインも根底はこれと同じである。

"デザインされたもの"
"デザインから伝わるメッセージ"
"デザイナーの世界観”

など"デザインされたもの"として認識されるようにする。
そのデザインに根拠をつけ、
それぞれの色や配置や余白などの意図を
説明できるとよい。

ある規則によって(計画的に)
"設計”や"配置"がされてる。
ということを見た相手が感じるかどうか。

内的必然性
(世界を構成する要素感の関係により、それぞれの有様が定義されること)
が必要である。

絵画で例えれば、
白いキャンパス内にある
それぞれの要素がお互いに関連し合い、
一つの世界として感じられることによって
単なるシミではなく絵画となる。

宇宙に例えれば、
太陽系は太陽と地球とその他の惑星などとの関係によって成り立ち、
1つの物理法則を共有している。
それぞれの関係や法則が崩れたら崩壊してしまう。
(地球が勝手に太陽に近づいたり、
重力が逆になったらとんでもないことになってしまう。)


これに習って考えると、
デザインする際は
自分が
”神様”になることである。

”神様”になったつもりになり、
1つの惑星を作ると仮定し、
そこでの
"物理的法則”や
"表現する上での約束事”
を決める。

それをデザインしているすべての部分に対して適用していく。
そうすることにより、
1つの世界としてのまとまりが生まれ形が見え、
そこにしかない世界観が作れ、
いいデザインに繋がると思う。

逆に言うと
これらの法則を作るということが
デザイナーの役割と言っても過言ではない。

具体的に法則を考えていく上で気をつけるべきことは

○計画的に揃える。

○補助線やグリッドを引いてルール化。

○余白をあまりスペースとして認識させない。余白もパーツの一つ。

○情報の整理→ページの分割→領域の割り当て→左上隅から設計していく…
など具体的に順番もルール化。

○論理的になりすぎず、最後は自分の目で見る。
(レイアウトや色の配置面積によって見栄えが変わる)

○色をコントロールする。
(黒と白が共存出来るような色をメインカラーにしてデザインしやすくするなど)

○選んだ色の役割(イメージカラー、アクセントカラー、メインのサブカラーなど)もきちんとルール化。

○パレットを先に作成し、色の構成もルール化。色彩、色調構成より印象も変わる。
(同系色同士なら落ち着いた無難な印象、反対色が混在すれば派手な印象になる)


そして
ジャンルごとに分けると

タイポグラフィー
カラーコーディネート
写真、レタッチ
図形の制作
情報の整理
画面構成
においてそれぞれ法則化を行い、
順番通りに適用していくと混在しないで済むのではないだろうか。


出典:「デザインの教室」(佐藤好彦著)