リーダーシップとメンバーシップを使い分ける

 ここではNPO法人Grow Up で行なっている「ミドル教員のマネージメント(仮)」の活動の一つである「Twitterのspace機能を用いたミドル教員との対談」で話題に出た内容について書いています。

 今回の記事は、10月23日に行った5回目となる対談の感想です。今回は、30代の先生ですが、ミドル教員と同等な役割を与えられている方でした。教員の職場環境は学校単位での違いが本当に大きく、自治体やその学校等の環境だけでなく、管理職や職員と人間関係も大きく影響しています。今回はミドル教員が不足している学校での話を聴かせていただき、今までの対談で出てこなかった、リーダーシップとメンバーシップについて書きました。

 他にも、根回しや指導者の話もして楽しかったのですが、今までの対談での推論を補完するものでしたので、その話はまた別の時に。

1.先生はリーダー気質

 「子どもの頃からリーダー気質でした」

 自分からコミュニティを作り運営したり、出版したり、積極的に情報発信している先生の多くは、同じ方が多いと思います。これは先天的な特性もあるでしょうし、後天的な環境による影響も大きいですが、職員室内の他の先生方を知るためには大切な視点です。

 そもそも、先生になるためには、高い能力が求められます。大学を卒業し、教員免許を取得し、教員採用試験に合格しなければ、学校の先生にはなれません。ですから、色々な例外はあれど、平均以上の学力と大学に通う経済力を有している方ばかりであり、リーダー気質とまでは行かなくても、自分の考えを持っている方が多いわけです。

 リーダー気質とは、ポジティブにもネガティブにもなるものですが、マネージメントにおいては不可欠な能力であり、技術です。無自覚的に、学生の頃に部活や交友関係で身に付けた方もいるでしょうし、必要に迫られ身に付けざるを得なかった人もいるでしょう。どちらにせよ、身に付けている人もいれば、そうでない人もいるという事です。人は自分の主観で物事を捉えますから、どちらの人もいると知っておくのが大切です。

2.リーダーとメンバー

「担任はリーダーだからか、職員室でメンバーになれていない」

 これは学校でのマネージメントがうまく行かない一番の理由かもしれません。学級担任はそのクラスのリーダーです。もちろん、リーダーとしてのスタイルは専制型やコーチ型や民主型等々と色々ありますが、リーダーであることに変わりありません。

 ですが、担任は、職員室ではリーダーではありません。もちろんプレイングマネージャーの役割を与えられている人もいるかもしれませんが、担任はリーダーでは無いのです。教務主任や教頭がリーダーです。

 リーダーとメンバー、どちらが上か?という話ではなく、どちらも今の自分の環境に合わせて変えていく、のが大切です。学級と職員室で役割が異なるだけでなく、職員室内でも分掌により事なりますから、その環境に合わせていく必要があります。

 これができないと、マネージメントできません。組織の1番のリソースは人です。人を効果的効率的に動かして成果を上げる為には、自分の立ち位置や相手との関係を踏まえて関わり方を相手に合わせながら、組織を回す必要がありますからね。
 

3.職場で活用するために

 今回も大きな課題が見つかりました。大切な事ですが、だからと言って簡単な事ではありません。でも、だからこそ体系立てるように進めていきます。

 既に身に付けている先生へは、より効果的なリーダーシップとメンバーシップの活用や切り替えについて学び実践する場が必要でしょう。どちらかと言うと、こちらは簡単な方。

 まだ身に付けていない先生は、子ども達へのリーダーシップを職員室でどう活かすか?職員室内のメンバーシップをどう行うか?かなりのチャレンジが必要で、その為にはOJT的な支援が不可欠です。だから大変。
 まあ、大変だからこそ今の状況があるわけで、その為にもっとこの活動を進めていきます!

 今回の記事はこれで終わりです。少しでも役に立ったな、と思われたらスキや登録していただけると励みになりますし嬉しいです。

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