ミドル教員に相談相手がいない理由

 NPO法人Grow Up で行なっている「ミドル教員のマネージメント(仮)」の活動の一つである「Twitterのspace機能を用いたミドル教員との対談」で話題に出た内容について解説します。

 10月20日に2回目の対談を行いました。今回は、この活動を始めるきっかけとなった先生との対談で、今の困り事を中心にお話しいただき、とても楽しく学び深い内容となりました。

 今回の記事は、対談後の感想と今後の展望について書きました。

1.対談の感想

 今回のゲストは、附属小学校の現役教員であり、「ミドル教員のマネージメント(仮)」を始めるきっかけとなった対談をさせていただいた方でした。今回で2回目の対談でしたが、前回と同じように色々な事を話していただきました。

 対談は前日に行った対談と同じように、ゲストの方が話してくれた内容について、中島が質問して回答して、また質問して、話題を変えたりして進んでいきました。今困っている事から始まり、抽象度の高いミドル教員の在り方や、今後の展望まで多岐に渡りました。

 私にとっては、いつもの個別相談を聴いてくれている人がいる、くらいな感じですが、個人情報に配慮しながらも色々な話をしていただき嬉しかったです。どうしても、聴いてくれる人が多いと綺麗事が多くなってしまいますからね。

 今回も私の質問に対して、斜に構える事なく受け取って、丁寧に返答していただいただけでなく、私の言葉の意味までしっかりと受け止めていただきました。

 予定していた1時間を超えて対談しましたが、「今回もあっという間でしたね」と言っていただいたのは、プロカウンセラーとしても嬉しい限りです。

 聞いて下さった方々もピークで30人と前回よりも5人増えて、認知が進んできているのを感じました。ただ、延べ人数や滞在時間は分からないので、そこは残念でもありますが。

2.ミドル教員には相談相手がいない理由

 前日に行った対談もそうでしたが、ミドル教員の方は能力は高いです。それでも担任とは違い、自分のクラスの子ども達だけでなく他の先生方との関わりも増えますから、やはり大変です。

「悩みを話す相手はいるけど、共感だけで、解決までには至らない」
「同じ職員室内の先生には相談しづらい」
「同僚や上司からの言葉ではなく、中島先生のような外の人のアドバイスの方が受け取りやすい」
 
 色々な話が出た中でも、ミドル教員に相談相手がいない事を教えていただきました。そうですよね、と返答しながらも私の想定が合っている事を嬉しく思うも、今後対応すべき大きな課題との認識がより強くなりました。

 昭和平成の教育現場では、残念ながらOJT的な後進指導がほとんど行われていません。ですから、どれだけ担任として素晴らしくても、対教員となった時には、その能力を活かしきれていないのです。

 今回の対談では色々な話が出ましたが、上からの押し付けや放任的な関わりと、若手の主体的な行動に板挟みになっているミドル教員の実情を知る事ができて、良かったです。

 課題が明確になれば、あとは対応するだけですから。

3.今後の展望

 まだ始まったばかりの活動ですが、今後の対談は2本立てで進めていきます。

①より多くの先生方と対談していく。
②特定の先生方とは継続して対談していく。

 ①は、先生方の職場環境は学校によって大きく異なるため、より多くの情報を集める為です。多くの例外を集めることで、ミドル教員に必要なマネージメント能力を探求していきます。

 ②は、継続して行う事での成果をみるためです。1回での情報収集で終わりにするのではなく、期間を空けて少なくとも2回は行う事で、オープンな場ではありますが、相談する相手がいる事による変化を教えていただきます。

 新しい試みであり、まだ海の物とも山の物とも分かりませんから、2つの方法を継続して行い、今年中には何らかの形でまとめられるようにしたいですね。

 実際に対談を聞いてみたい、と言う方は私のTwitterアカウントに最新の対談予定をツイートしていますので、フォローしていただければと思います。

 今回の記事はこれで終わりです。少しでも役に立ったな、と思われたらスキや登録していただけると励みになりますし、嬉しいです。

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