自分より能力が高い若者との関わり方

 ここではNPO法人Grow Up で行なっている「ミドル教員のマネージメント(仮)」の活動の一つである「Twitterのspace機能を用いたミドル教員との対談」で話題に出た内容について書いています。

 11月3日に行った9回目の対談について書きました。今回はミドル教員ではなく、若手の先生をゲストにお迎えしました。ミドル教員にとって、若手の先生にどう関わっていくか?はマネージメント的にもとても大切です。直接本人に聞くのが一番ですが、現実的にはとても難しい。なので、今回の対談では、実績を上げ活動されている有能な若手先生から、ミドル教員にどのように関わって欲しいか?についてお話を聞かせていただきました。

1.どう関わって欲しいか?

「私が好きにやったら差が付くから、あなたは好きにやればいい、と初任の頃に言われた」
「これがダメ、と言われた事はない」
「気軽に話して、もっとコミュニケーションを取りたい」
「まず共感して欲しい、そこから理由やフォローをして欲しい」

 今回のゲストだけでなく、今までのゲストも、初任の頃に安全基地や目標となる先生がいました。多くの先生が、そう関わって欲しかった、そんな先生が自分が若い頃にもいてくれたのなら、と思うでしょう。

 もし今活躍している先生方も、初任の頃に安全基地となる先生が身近にいなければ、その才能を発揮できなかったかもしれません。

 先生の多くは、学力も高く、子どもの成長に対する情熱も持っています。ですが、その先生方の思いを育むには、やはり安全基地となる先生が必要です。

2.若手のやる気を引き出すために

 安全基地については、別記事をご覧ください。

 安全基地になるためには、自分の価値観を手放す事が大切です。若者を自分のライバルとするのではなく、過去に自分がやられたようにではなく、自分が若い頃に欲しかった安全基地として、関わりたいものです。

 あなたは、あと何年職員生活を送るのでしょうか?もちろん、同じ先生と一緒に働き続ける事はないでしょう。ですが、若者が働きやすい環境を作る技術を身に付ければ、これからの仕事はより良くなるでしょう。若者との信頼関係を構築して安全基地となる事で、その若者の成長もサポートできますから、後進育成は結果として自分の仕事をラクにしてくれます。

 もし自分より能力が高い若者に能力を発揮してもらわなければ、いつまでも自分でやらなくてはいけません。それはプレイヤーとして自己満足する事はできるでしょうが、マネージャーとしての役割が疎かになってしまいます。

 時間も自分の行動力も有限ですから、行動の取捨選択をして、任せられる事は任せて、自分にしかできない事にリソースを集中させていきたいものですね。

3.職場で活用するために

 と、書くのは簡単ですが、なかなか難しい。
今回書いた事は、多くのミドル教員の方々は知ってはいても、「そうだよね!やってみよう!」とはいかないでしょう。

 特に自分の価値観のアップデートは、一人で行うのは困難ですから、ミドル教員にこそ安全基地となる存在が必要だと考えます。

 学級経営や授業研究だけでなく、後進育成についての情報が少ないですから、この活動を通して、より多くのミドル教員に情報を発信していきます。この情報を受け取った人が、少しでも子ども達と寄り添えるように若手に寄り添えたら、嬉しいです。

 

 今回の記事はこれで終わりです。少しでも役に立ったな、と思われたらスキや登録していただけると励みになりますし嬉しいです。

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