対人関係は、寮生活が教えてくれた

 NPO法人Grow Up で行なっている「ミドル教員のマネージメント(仮)」の活動の一つである「Twitterのspace機能を用いたミドル教員との対談」で話題に出た内容について解説します。

 今回の記事は、10月22日に行った3回目となる対談の感想です。前回とは異なる話を聴けて、当たり前ですが、教員という職業が同じであれ、その人の過去の経験により考えが異なる事を知れて学び深かったです。

1.お姉さまと寮生活

 マネージメントに置いて「根回し」はとても大切な技術ですが、良くない事だズルい事だと考えている先生は多くいます。今回の対談でもそこから質問して広げていきました。

「根回しにはズルい印象はない」

 との回答をいただいて、あれ?そう思う先生もいるのか?と思い質問をしていくと

「初任の頃に色々と教えてもらった」
「根回しの大切さは大学の寮で教わった」

 と聞いて、納得しましたし、私と同じような経験をされているのだな、と感じました。自分の正義を振りかざして正面突破しようとしても、望む成果は得られません。でもそれは、経験しないとわからない事です。社会に出る前にそのある種の理不尽さを経験する事で、自分の正義よりも成果を得るための交渉の大切さを学べるのかと思いました。

2.なぜ寮生活なのか?

 寮生活が全てでは無いのですが、寮生活を経験している方は、その理不尽に対する諦めを感じている人が多いと思います。家族と共に生活していれば、反抗期の名の下に自分の意見を親にぶつける事はあれど、親から諭されて学ぶ人は少ないでしょう。

 誰かに配慮されない環境で生きていくためには、自分の意見だけでなく他の人達のメリットを提示して、粘り強く交渉していく必要があります。

 また、寮生活であれば、下級生から上級生へと立場が強制的に変化します。それは職場よりも自分の生活と密接に関係していますから、上級生は自分が生活しやすいように下級生を指導し、下級生は上級生になった時に同じ指導か改善した指導を行います。

 その経験があれば、寮生活よりも職場の方がラク、と感じる人もいます。

3.職場で活用するために

 マネージメントに必要なのは交渉であり、根回しです。それを配慮と呼んでもやる事は同じです。

 では、寮生活を経験せずに先生になった人達にどう伝えれば良いのか?自分の意見を主張するだけで相手の合意を得ようと交渉しない人達にどう伝えれば良いのか?

 今のところ、答えは見えていません。停滞マインドセットで、自分を成長させたい、と思っていない先生方を気付かせる方法は、正直、知っている人がいたら教えて欲しいくらいです。

 ですが、向上心がある先生であれば難しくはありません。困っているミドル教員の方々の声に応えて、必要なサポートを行っていけば良いのですから。

 この活動の方針でもある

①より多くの先生方と対談していく。
②特定の先生方とは継続して対談していく。

 を行なっていく事で、もっと色々なものが見えてくるだろう、と再確認しました。

 今回の記事はこれで終わりです。少しでも役に立ったな、と思われたらスキや登録していただけると励みになりますし嬉しいです。

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