雑学note【第8回】 カナル型イヤホンのカナルって何?
カナル型イヤホン。耳栓をするように、シリコンか何かの丸っこいイヤーピースを耳に突っ込んで使うタイプのイヤホンである。
最近はすっかりイヤホンの主流になってきて、僕もそのタイプのイヤホンを使っている。
ところで「カナル型」とはどういう意味なのだろう?
「こういうイヤホン、なんて名前にする?」
「なんか形がカナルみたいだから『カナル型』でいいんじゃね?」
みたいな流れで決まったのだろうか? とすると、「カナル」ってなんだ?
世界には、まだ僕の知らない「カナル」という、ババロアみたいな形をした食べ物か何かがあるのかもしれない。
「カナル」のおいしいお店をついでに押さえておけば、あとでモテるかもしれない。
調べてみた……。
カナル(canal)というのは「運河」を表す英語である。うん。知ってる。でも、そのカナルなの?
カナルには運河以外に、生物の水や養分なんかが通る「管」の意味もあるらしい。どちらの意味が先にできたのかはわからないけど、確かに「運河」も体を巡る「管」も、同じ言葉なのは納得できるものがある。
で、カナル型イヤホンにおけるカナルは「ear canal」のことである。「ear canal」は耳の管、すなわち外耳道(がいじどう)のことで、つまり耳の穴のことである。
耳の穴(ear canal)にねじ込んで使うから「カナル型」という、なんともおもしろみのない単純な由来だった。
だから、代官山をいくら探しても、「カナル」のおいしいお店はないのである。