雑学note【第3回】 日本三景「松島」
日本三景第一の刺客、松島について見ていこう。
松島は宮城県の松島湾というところにある大小たくさんの島々のことである。
260もの島があるが、すべてに名前がつけられているという。
それらの島の頭からはことごとく松が生えている。写真で見ると確かに絶景。
ここで僕のカンが冴え渡った。「松島」という名前。きっと松が生えている島だから「松島」というに違いない。
ところで、松島といえば、芭蕉が詠んだという「松島や ああ松島や 松島や」という「おい、じじい。なんだそれは、ふざけるな。何が『奥の細道』だ、偉そうなことを言うな。それでいいなら俺の方がよっぽど『奥の細道だ』。もう二度と俳句の達人みたいな顔するなよ」と言いたくなるような句なのに、なぜか「でも逆にいいよね」的な評価をされている句がある。
「松島といえば、芭蕉のあの句で有名だよね」などとつい言いたくなってしまうが、実は、その句は芭蕉が詠んだものではないという。
その句。元は、「松島図誌」という江戸時代の松島ガイドに載っていた、田原坊という狂歌師の「松島や さて松島や 松島や」という松島のキャッチコピーなのだという
松島を見たとき、あまりの絶景で句が思い浮かばなかったという芭蕉のエピソードと絡めて、「さて」の部分を「ああ」に変えて、芭蕉が「松島や ああ松島や 松島や」というのを詠んだのだと、後にでっち上げられたということだ。
ということは「あ、あの、さっきは言い過ぎました。ごめんなさい」ということになる。
やっぱりあなたは『奥の細道』でした。
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