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お客様と一緒に事業計画を策定する【M&A日記】
私がご支援する企業は売上が10~50億円ぐらいの、中小企業の中でも優良・有力な企業が多い。
実はこれぐらいの規模の会社と、年商1億円の会社とでは、M&Aの動きかたが全く異なる(少なくとも私の場合は)。
もちろん年商規模の小さい会社でも、かなり有望な会社や明らかに特別な会社であればそれに限らないが、世の中の一般的な中小企業を対象に考える。
例えば居酒屋を1店舗経営している会社の場合。
今後1年ごとに1店舗ずつ出店するから、そうすると売上利益も伸びるし、それを加味して検討してほしいと言っても、買収検討側からすればそれは考慮に値しない。
壮大な事業計画は、絵に描いた餅だと言われてしまう。
また、譲渡額も決して大きくはならないので、中小企業から大企業まで、世の多くの会社が検討することが可能。
できる限り正確な現状把握をしたうえで、買収候補企業をできるだけ多く探してきて、競争環境をつくることが、売主にとって良い条件を獲得する最善の活動だ。
一方で、居酒屋を30店舗経営している年商20億円の高収益会社であれば、話が変わってくる。
30店舗も展開できていて、かつ利益もちゃんと出ているということであれば、確実にそこには成功要因が存在する。
それが再現性の高いものであればあるほど望ましい。
再現性があるということは、その会社を更に成長させる道筋を作れるということだ。
これぐらいの会社の譲渡をお手伝いするならば、事業計画は必須だ。
会社の組織力を踏まえて、年間何店舗程度の出店が現実的に可能か。
1店舗を出店するにかかる投資はどれぐらいかかるか。
1店舗を出店すると、オープンから例えば5年間はどのような月次の収支となることが想定されるか。
例えばこのような情報があると、年間の出店計画を作成して、それが今後の会社のBS・PLにどのように影響していくかを考えることができる。
これは要するに、会社の伸びしろを可視化する、ということだ。
また、その事業計画を推進していく上で、やればうまくいくということにはなかなかならず、課題も存在するはずだ。
物件開発力が弱く、出店体制は整っているが、計画通りに物件を見つけられるかが課題
出店計画に合うペースで採用していけるかが課題
出店計画分の資金調達が十分にできるかは不透明
例えばこのような課題があったとする。
このように課題を明らかにし、そこに対する解決の方針まで示す。
そして実行して頂く。
こうなると、事業計画は絵に描いた餅から、現実的に実行可能な計画へと昇華する。
成長性が高いと見込まれる会社は、当然引く手数多だ。
なので、魅力的な買収候補企業に対してこちらから選んで提案していくことができるようになる。
このような考えから、ご支援中のお客様の事業計画を一緒に作るために、会社の現状や課題などをブレストして頂いた。
だいぶ私の理解が深まり、何をすれば会社が伸びるのかがピンとくるようになってきた。
買収候補企業の立場に立つことが大事。
どのように事業計画を作成すれば、それが説得力を持ちうるかを考える。
検討する担当の方が、社内決済を得るときにこう説明すれば理解を得られるのではないか、という想像をしながら作成する。
これから事業計画を作っていく。
面白い話をたくさん聞けたので、ワクワクが止まらない♪
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