マルクス・アウレリウス『自省録』ポイント解説②
この記事をご覧くださり、本当にありがとうございます。
前回に引き続き、マルクス・アウレリウスの『自省録』について取り上げていきたいと思います。
マルクス・アウレリウスって?『自省録』って?
という方は、ぜひ前記事もご覧くださいね!↓↓
さて、今回はさっそく、内容の方に入ってみたいと思います。
『自省録』と言えば、通常版はとても内容が重厚で、ゆっくりと深めて読む必要があります。
参考までに、通常版の『自省録』はこちらです。↓↓
とはいえ、『自省録』の内容は膨大で、全てをご紹介するのは大変です。
そこで、「超訳・自省録」を教材に、さらにポイントを絞ってお伝えしていこうという企画になります。
できれば毎週1回で、数回で終わるといいな♪と思っています☆笑
第1回目は、超訳版1・2章をご紹介しました。↓↓
今回は第2回、超訳版3・4章から8選のご紹介になります‼
3章 精神を強く保て
40.いつも考えていることが精神をかたちづくる。
私たちが常日頃から考えていることが、私たちの精神をかたちづくります。
私たちの魂は「思想の色に染め上げることができる」とマルクス・アウレリウスは自信をもって語ります。
たとえば、どのような場所であっても、「よりよく生きよう」と強く思えば、よりよく生きることができます。
たとえば、「努力は必ず報われる」と日頃から強く信じ続けていれば、当然その強い念いが精神をかたちづくり、私は「努力を実らせる」人となります。
そして当然、「努力が報われる」未来が現れていくのだと思います。
42.しっかりするんだ、自分!
体はまだ大丈夫なのに、メンタルの方が疲れてしまうことってありますよね。
マルクス・アウレリウスにもそんな時があったみたいですね。
なんと恥ずべきことか!と自分に鞭打ち、「魂が先にくたばってどうする!」と言い聞かせています。
私もへこたれそうになったら、「魂が先にくたばってどうする!」と自分に言ってみようと思います☆
44.自分のなかに泉を掘れ
マルクス・アウレリウスは、自分の内側にこそ善の泉があり、掘り下げ続ければ絶えず、その泉は湧き出でてくるようになるはずだ、と語ります。
つまり、自分の内面を深く掘り下げることで、絶えず思想が生み出されるということでもあるでしょう。
また、自分の中に泉を掘れ、とは、自分の専門分野を掘り下げよ、という意味でも使われることがあります。
学問も思想と同じで、掘り続けて(勉強し続けて)いけば、けっして智慧が尽きることはありません。
自分の興味関心の分野を一度深く掘り下げておけば、そこから、導き出される智慧を使い続けることが出来ますし、次に学び直す時にも楽に取り掛かることができます。
さらに、自分の専門分野以外にも井戸を掘り進めておくことで、新たな智慧の泉を引いてくることもできます。
46.不幸になるかどうかは自分次第
人間には自由意志があります。
つまり、幸福になるのも、不幸になるのも、すべては自分の自由意志次第。
不幸になるかどうかも、他人のせいではなく、自分の心の問題です。
通常版ではさらに、「(神は、)私を不幸にする自由を他人に与えぬようにして下さった」とあります。
つまり、幸福になりたければ、自分がそう決意すればいいだけのこと。
何も難しいことはない、簡単なことなのです。
第4章 思い込みを捨てよ
54.思い込みを捨てれば不平は消える
人間、誰しも思い込みが過ぎると不幸になるものです。
特に、「周りの人から害されている」という思いは得てして「被害妄想」に基づくことが多いです。
「周りから害されているように感じる」、その心は本当に客観的なものですか?
あなたを害そうとしている周囲からの視線、それ自体も、思い込みによってつくられているかもしれません。
通常版では、「『自分は損害を受けた』という意見を取り除くがよい」とあります。
「自分は被害者だ」という思い込みを取り去れば、「被害」そのものも消え去っていくしかありませんね。
61.障害を燃料にして燃え上がれ
たとえ障害があっても、それを「燃料」として、さらに燃え立つために使えば良い。
この言葉をマルクス・アウレリウスからも聞けるとさらに勇気づけられますね。
苦難・困難など、「障害物」と思しきものも、全て糧として燃焼することで、一層飛躍の時を迎えることができます。
転んでもタダでは起きず、魂を燃焼させていきましょう!
62.正義をなすには忍耐が必要
マルクス・アウレリウスは「君」という言葉を使って諫めていますが、他ならぬ自分自身に対して諫めています。
そして、「正義をなすには忍耐が必要である」と自分に言い聞かせる一説も登場します。
為政者として納得のいかないことがあったのかもしれません。
心ならずも悪事を成してしまう人にイライラしていたのかもしれません。
その大変さは想像することしかできませんが、忍耐力をもって正義を推し進める大切さを、自分自身に落とし込もうとされていたことは伝わってきます。
71.もっと単純で善良でいるように
ローマ帝国の皇帝、つまり最高責任者という重圧が、マルクス・アウレリウスを常に支配していたのかもしれません。
そんな重圧をはねのけるように、彼は『自省録』で自分を鼓舞しています。
この世の中には原因と素材以外に存在するものはなく、自分が心乱されるものがあるわけでもない。
ただ、皇帝だろうとどんな役職であろうと、神々の前では平等。
今からでも遅くはない。
「神々の前での自分は、単純で善良であるように」、と語りかけています。
〈まとめ〉
いかがでしたでしょうか?
3・4章の8選をもう一度まとめておきましょう。
3章 精神を強く保て
40.いつも考えていることが精神をかたちづくる。
42.しっかりするんだ、自分!
44.自分のなかに泉を掘れ46.不幸になるかどうかは自分次第
第4章 思い込みを捨てよ
54.思い込みを捨てれば不平は消える
61.障害を燃料にして燃え上がれ
62.正義をなすには忍耐が必要
71.もっと単純で善良でいるように
『自省録』とはマルクス・アウレリウスの内面の記録でもあります。
そのため、時々、「君はいったい何を悩んでいるんだ」と「君」を鼓舞するマルクス・アウレリウスが登場します。
その叱咤激励は自分自身に対してのものなのですが、1800年経った今でも、読者の私たち一人ひとりに語りかけられているようなのが不思議なところです。
古代ローマ皇帝である「君」も、時に悩める存在であり、自分自身を内観することで答えを導きだそうとしていたのでしょう。
それが後の世の私たちにも学ばれているとは、当時も思いもよらなかったことと思います。
『自省録』がこうして現代まで残っていることに感謝しつつ、読み進めていければ、と思います。
それでは今回はこの辺まで。
最後までお読み下さり、誠にありがとうございました!
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本日の記事もこちらに所収します。
頑張って完成させてみますので、温かくお見守り下さい♪
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