いまに生まれ変わったら、ちがう人生だったかもしれない

「もし生まれ変わったら何になりたい？」という質問があるが、ぼくは最近やっと答が見つかりました。サッカーの監督です。また人間だとしてね。子どもの頃からサッカー少年だったのですが、とくに上手いわけでもなく好きだったわけです。小学生の頃にＪリーグが始まってブームでした。毎日のように20人近く集まって放課後にサッカーをしていた。そんな中ぼくは、サッカーのフィールドが書かれたノートを手に入れて、フォーメーションを書きこんでいました。みんなの適性なんかを見ながら当てはめていく作業がとても楽しかった。いま考えると、そんなことをしてるのはぼくぐらいなもので、当時はその言葉さえ知らなかった戦術に興味があったんだと思います。それくらいからかサッカーゲームでも自由にフォーメーションが変えられるものが出てきました。それまでは固定か選ぶことしかできなかったのに、微妙に人の位置を変えたりできる。これにハマっていつまでもフォーメーションのことを考えていました。

運動神経はいい方だったので気づくのがおくれましたね。「サッカーが好き」だと抽象度が高すぎてサッカーでも何が好きなのかが分かっていなかった。子どもの頃はプレーすることしか頭にない。いまの体育だとみんながプレーしているのを録画して戦術の話なんかをするみたいですね。うらやましいなぁ。

昨夜、U-23アジアカップ、日本の初戦がありました。オリンピック出場を決める大会で３位までに入らないといけません。あっという間に先制したあと、ひとりレッドカードで退場してしまい残りの80分近くを10人でたたかわなくてはいけなくなりました。いつもは戦術的なことや人の個性などをみながら楽しむのですが、そんな状況になったものだから、ただただ応援。なんとか1-0でおえて、こんなに「がんばれ」としか思っていない応援も久しぶりでした。90分いやいまは100分くらい試合をしますが、この時間をかけて生まれるドラマがあります。時代とは逆行しちゃうけどね。たくましい若者たちをこれからも応援します！

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