家族でアラスカ旅行へ行った理由

妻が「死ぬまでにやってみたいこと」の写真をコルクボード張っていた。

そこには買いたいものなどいろいろあったし、色んなものごとが貼ってあった。その時に貼ってあった写真の中で一番現実的じゃない気がしたのがオーロラの写真だった。

オーロラなんて、どこに行けば観れるのか、どれくらいの費用が必要なのかもよくわかっていなかった。「とりあえず調べてみようか？」と話をしたのが、12月の初旬。とりあえずショッピングセンターのJTBでパンフレットをもらって帰ってきた。

死ぬまでにやりたいことを、いつするか？

調べてみるとオーロラのハイシーズンは10月～３月くらいの期間らしい。もすでに12月なので、どんなに早くても次のシーズンくらいかなと思っていたけれど、妻の「３月ならいけるんじゃない？」の質問に正直驚いた。それまでの頭の中ではおのずと行けない理由が並んでいた。けれど、ラインナップには3月に行けない決定的な（絶対的な）理由は出てこなかった。もちろん不安要素を挙げればいくらでも出すことはできた。けれど、数多くの不安要素に対して「じゃあ、いつなら確実に行けるのか？」と考えてみて、その答えも出てこなかった。

とりあえず決定的に行けない理由が見つからない以上、３月に行く予定で物事を進めてみることにした。１ヵ月前までならキャンセルすることができる。本当に行くことができなくなるような仕事や、予定、アクシデントが発生した時にはその時考える。そもそも予想がつかないからこそアクシデントなのであって、アクシデントを考えてても仕方ない。

死ぬまでにやりたいことを考えてみて、いつ死ぬかの予定を立てることはできない。「いつかしたい」と「いつしたい」とは、一文字違うだけなのにずいぶん違うから不思議だ。

結局、私たち家族3人はそのままオーロラを観に行くことになった。