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(第10話 -前編-) 落ち着けない夜 【サポーター目線】

こんにちは、「小瀧真理子(こたきまりこ)」といいます。洋服を作ったり、イラストやマンガを描いたり、レシピを作ったりしています。

今回の記事では、白血病になったパートナー「根本さん」の以下のストーリーと同じ時間を、サポーター視点で書いていこうと思います。

上記の体験記をご覧いただいたあと、こちらの記事を読みすすめてもらえたらうれしいです。

落ち着けない夜(前編)

「こんな所で何やってんだか…」と呆れるほど泣いて気持ちの高ぶりが収まった頃、正気にもどるわたしがいました。
「とりあえず、歯ブラシと歯磨き粉の新しいやつと、洗顔、化粧水、、あと充電器とパソコン、着替えだな!」と思い、パパッとそれらをリビングのテーブルの上に並べました。あと、全部入りそうな白くてでっかいバッグも。

その時にふと思い出したのが「点滴」です。「あれがついてるままで、どうやってヒートテック脱ぐんだろ…?」「でもまぁ大丈夫か、看護師さん居てくれるし、大丈夫だね、だってみんな服着てるもんね、そしたら着替えのヒートテックとシャツも持って行かなきゃね。」

とりあえず今夜をしのげるように、必要そうなものを持って自転車に飛び乗りました。こんなときだから、私が事故とかしちゃいけないから、慎重に…気をつけて…と自分に言い聞かせながらペダルをこぎました。

夜間受付窓口で戸惑いながらも無事通過し、迷いながら根本さんの個室へ到着。21時半頃でした。何時まで居てもいいのか分からなかったので看護師さんと軽くお話をして、23時頃まで居てもいいと許可をいただきました。

そしてそれから、魔の着替えタイムが始まったのです。

ヒートテックが脱げない

寝る準備をしようと、着替えを普通であれば1分で脱げるシャツとヒートテックを脱ぎはじめました。が、左手に点滴がついていて、袋とつながっていて、脱げないんです。普通の思考では「いや、脱げるでしょ?」と思うんですが、どうしても、脱げないんです。。着替えに55分かかったストーリーは、また明日…

つづく


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