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仕事納めの振り返り~動いたことの成果

今年度のはじめにこの記事を書きました。

4月から着任した担当業務は、自分がやりたい仕事でした。ただ、例年の通常業務と違う面があります。その業務の今後について、大きな方向性を示すことになる方針と計画の策定、某他機関と連携した事業(これは以前からずっと担当)、新規事業などのミッションが多数ありました。重たいとか大変ということではなく、このミッションに対して自分なりにやりたい、挑戦してみたいという気持ちがありました。

ただ、とても難しい面がありました。特に方向性を示す業務については、「〇〇をするんだ」という抽象的な考え方だけが引き継がれ、誰も経験がなく、大きな変化が起きることを想像すると、今まではなかなか進まなかった現状がありました。

だからこそ、まずは動くことが大事と考えました。そのスタートについて、先の記事に記載したことを振り返ります。

1.部下へのマネジメント

ミッションのゴールが複数想定されるというスタートでした。それに対してアクションとしてシンプルな情報収集から始めました。単に情報を収集してベンチマークや比較をしたわけではありません。基礎知識そのものが不足していたので、そこを積み上げることから始めました。どんなことでもそうですが、なにかを判断するには経験と知識が必要です。そこが乏しい価値観で議論して判断しても、エビデンスが足りないので誰にも理解してもらえません。上司やトップに理解してもらえなければ、住民や関係者にも当然理解してもらえません。
そして何より重要なのはそこで積み上げた知識の中から何が大切なことなのかを理解し、ミッションに対する価値をどこに据えて考えていくかです。いわゆる本質の部分です。
「4.ミッションに対して、チームで意見交換をして考える場をつくる」ことにも取り組みましたが、これは単にミーティングをすればよいということではありません。議論を深めるために、知識と価値観を個々の体に浸透させる必要がありました。4月にスタートしたときには自分も含め、チームスタッフは、まずそこが足りていないことがわかりましたので、細分化して、わからないことを解消し、価値観を広げる作業を2か月ほど集中して行いました。その結果、今は本質的に大事な部分を捉えてひとつひとつエビデンスを積み上げて、ミッションのゴールをひとつに整理していく作業ができている実感があります。同時にこのことがチームスタッフの個々のスキルアップにもつながり、その成長は上司からも評価してもらえるようになりました。

2.具体的なアクションを起こすために必要となる年間の目標時期とスケジュールをチームで作成する。

目標やスケジュール設定はチームで行いました。これは単にゴールを意識するだけではありません。ゴールだけを意識していても、そこに向かった取り組み方がわからなければ、単に悩み、手が止まって期限が来てしまうだけです。必要なことは大きなゴール、小さなゴールの設定に対して、具体的な作業を落とし込むことです。これにより、まずは何から始めるのかが明確になります。そして、そこで得た経験や知識を基に、次のゴールに向けた具体的なアクションを、リスケしていきます。これは業務により違いはありますが、概ね1か月~2か月単位で見直しをしていました。係長の大事なところは、これを具体的に考え、進行管理するマネジメントを行うために常にチームスタッフに声をかけて行っていくことです。そして、細分化して管理するものと、個々の成長を促すために、自分で進め方を考えさせる機会を与えて、支援して、ときに失敗させることも含めて行ってきました。特にこの8か月で個々が成長してきているので、その成長に応じた与え方も意識してきました。これもそれなりの成果を実感しています。

3.定期的なミーティング

これは、最近はうまくできていません。時間がうまく作れていない面もあったので、今の自分の課題です。ただ、上半期に取り組んできたことで、チームスタッフの一人ひとりが主体的に各々の間で行えるようになってきた変化もありました。今はそこに支えられているのと、必要に応じたミーティングを随時行っていることで次へのアクションにつながっていることや緊急対応にも対応できていることにつながっていると感じています。10月からチームスタッフが増えて、周りのスタッフに支えられている面もあります。1月からさらにスタッフが増えるので、もう少し意識してやっていきたいと思います。

4.ミッションに対して、チームで意見交換して考える場を定期的に作る。

これは、先に記したとおり、経験と知識を重ねることで、議論を深めるとともに、今では飲み込みも早くなってきているので、短い時間でも意見交換ができるように変化してきました。場づくりは意識する必要がありますが、チームスタッフの良い変化と合わせてスタイルを変化していくことが重要です。例えば、毎週開催するとしたら、それはなぜ毎週開催するのがよいのか、ということを考えることです。ミーティングにも目的が必要になるので、その点は常に意識するようにしています。

5.楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する。

上記の1~4の実践において、自分なりにかなり意識しました。その結果は当初のイメージしていたスケジュール感で進んできた実感があり、その方向性や価値観を組織全体として共有することにつながってきています。具体的に内容は記載できませんが、とても信じられないぐらいの嬉しい展開になっているお話もあります。

係長は大変ですが、私が難しい顔ばかりしているとスタッフは心情的につらくなると思います。せっかくの仕事は楽しまないと、でもしっかり考えないと、そして実践するときはやはり楽しまないと、と思います。

6.タイミングを合わせた上司への情報共有と日常の会話

7.ネットワークを最大限活用して、さらに広げる。

この2点は常に意識して、また自然体で行っていることですが、あらためて振り返るとこの積み重ねが今につながっていることばかりだと感じています。多くのものを詰め込んだ30分のミーティングだけでは物事を把握しても本質的なことや価値観を深めていくことはできません。上司もチームの一員であり、議論が必要なのです。だからこそ、日常から積み上げていく。
そして、自分たちの世界だけで議論していても限界があります。ここに生きてくるのがネットワークです。今年も貴重なつながりから多くの方に助けていただいています。 

ミッションの方向性が見えないのは、担当だけでなく上司も同じことがあります。担当スタッフとしては上司に方向性を示してほしいと思うかもしれません。しかし、この業務は誰も経験したことがない業務。上司もその上司も、最適解がわからない、判断に悩む課題です。すなわち判断できる情報や知識が足りないことはチームスタッフだけでなく上司も同じ状態なのです。では、上司の勉強不足だというのでしょうか?私は違うと思います。管理職は本当に多くの業務を抱えています。その判断に対する責任を持っています。なので情報が不足するものに対してすぐには決断はできません。これは当たり前のことです。では、その不足する情報は誰が補うのでしょうか。それが個々の業務の担当なのです。だからこそ、仕事は組織で行うのです。

今までは、「〇〇をするんだ」ということに対して「本当にするのか?」だけが議論になっていました。本質が全く見えていない議論でエビデンスもありません。これでは上司も判断できません。今までは判断するに足りうる具体的な「情報・知識」とそれに基づく「提案」がなされていませんでした。

先述したこれらの取組を常に意見交換して、そのうえで具体的に提案する。
そうすることで、上司も自分も判断することができる。あらためて振り返ってみて大事なことだと感じます。

仕事納めとして、4月からの8か月を振り返ってみました。個々の業務で進捗や熟度の差があるものもあります。そして1月~3月からは多くの山場が控えています。年末年始で心身を癒し、新年からもこれらのことを意識して取り組んでいきたいと思います。



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