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チームビルディングって何だ?

私がチームビルディングを学び始めたのは6年半前のことです。思えばこの世界に飛び込んだことが今の自分をつくっているような気がします。
当時はそれほどこの言葉を聞く機会はなく、「チームビルディング」を学んでいると言うと「何それ?」という感じでしたし、自分でも上手く説明できませんでした。

ところが最近では研修サイトでも「チームビルディング」の文字を見るようになりましたし、特集ページも組まれたりしています。
また、「チームビルディング」をやっていますという方にもお目にかかるようになってきました。
先日はドラマの中でも使われていたのには驚きました。

市民権を得てきたのか?

これはこれで嬉しいことなんですが内容を見てみると
・みんなでBBQをしてチームのあり方を学ぶ
・タックマンデルとは?
・日常を離れてメンバーで話し合うことを学ぶ
・・・なんてことが書かれています。

間違いではないですが、個人的には少々違和感があります。

何が違和感なのか上手く説明できないのですが、もっと複雑でありもっとシンプルなものだと思っています。
組織で起こっている上手くいったことも、上手くいかないことも私が学んでいるチームビルディングでは説明がつきます。


人材力・組織力・関係力のループを回す

私が学んでいるチームビルディングは

人材力:個人の特性、強み
組織力:ルール、仕組み、役割、ビジョン、目的目標など
関係力:これらを活かすコミュニケーション

この3つの順番でループを回していくイメージです。そして、
・個人
・チーム(部門など)
・会社(組織全体)

それぞれの範囲を広げてらせん階段を上りながら成長していくイメージです。

このように図や文字にしてみると至ってシンプルなのです。
しかし、これに実際の現場で起こっていることを当てはめてみると、どこで詰まっているのか、なぜ上手くいかないのか?という真理が見えてきます。
(組織にいるとなかなか気づきませんが・・・)

なので、チームビルディングはみんなでコミュニケーションの取り方を学ぶのは一部であって全てではないのです。

個人的には組織で起こっていることそのものだと思っています。

チームワークVSチームビルディング

よく比較されるのが「チームワーク」です。別に闘おうとは思いませんが、違いはチームワークは「組織力」と「関係力」だけで回っているチームの状態です。決まったルールに沿って、みんなで仲良くゴールに向かいましょうというのがチームワークです。これでも良いのですが、先ほども言ったように、個人のレベル・チーム(部門)のレベル・会社のレベルと段階が広がっていったとき、それまで上手くいっていたコミュニケーションは崩壊します。(もしくは表面的なコミュニケーションになります)
まあ、これは考えればわかることで対象となる人が広がるので狭い範囲のコミュニケーションが通用しなくなるということです。

チームビルディングは「人材力・個人の強み」が出発点になります。ここが大きな違いです。様々な強みを把握して、どんなルール、仕組みで目標に向かうのか?これを達成するためにはどんなコミュニケーションが必要なのか?
ということなので、内容はもっと複雑なのです。

やりながらでないと学べない

少々昔話になりますが、私が在籍していた組織は入社した当時は会社全体が暗くて、会話もない、周りの人を見ていないという組織でした。

しかし一人一人と話してみると、それぞれみんないい人ですし様々な思いや強みを持っていました。

みんなお互いの顔を見て、会話をしたらこの雰囲気が変わるのではないか?と考えた私と上司は、コミュニケーションの場を提供するために様々な行事を企画運営しました。

もちろん、最初は「何かバカなことを始めた」「そんなところに金を使うな」とか散々な言われ方をして、白い目で見られていました。

しかし、私には「まずはお互いの顔を見て話しをする場が必要。それができればお互いのことがわかる」というビジョンが見えていた?ので、元来の負けず嫌いの性格(これが強み?)と相まって最後までやり遂げることができ、徐々に会社の組織風土をつくる一つの手段として確立していきました。

最近は行事の運営も難しいこともあり、後輩の若手たちは行事そのものが無駄という考えを持っているようで、廃止したいと言っていました。
行事は単なる手段なので、それは自分たちで決めたのならそれで良いのですが、聞いていると仕事の合理化の仕組みをつくることに一生懸命になっています。少し怖いのは仕組みを作ればすべて上手くいく、と思っているところです。仕組みを回すのはあくまでも人なんですが・・・。

まあ、いくら言っても理解できないでしょうからやってもらって学んでもらうしかないかなと、少し静観しています(笑)


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