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【読書録】勝てるデザイン

概要

 著者は任天堂で長年デザイナーとして従事し、現在は独立された前田高志さんという方です。自分は決して才能のあるデザイナーではないと自覚している著者が辿りついた「勝てるデザイン」について、著者の半生とともにわかる本となっています。基本的にはデザイナー向けの内容に感じますが、仕事の本質をとらえている良書だと感じたので刺さった部分を紹介します!!

何かを極めるということ端から端までそれと向き合うこと

 これは納得感が強かったです。何かに足して良いものと悪いものの両方を知らなければ、真の理解はできないと思います。私自身に極めたものがあるか?と考えてみると、なかなか思いつきませんが、しいて言うなら学生時代の研究とは全力で向き合っていましたかね。。。本当に朝から深夜まで行っていました。ただ極めたかといわれれば、全然そんなことはないです。何かを極めたといえるのは最低でも10年以上はかかるのではないでしょうか。

何のためにやるのか?がズレていたら何をやってもアウト

 非常に耳が痛い言葉だと感じました。ほとんどの人が頭では分かっていても、できていると言える人は少ないのではないかと思います。本書は基本的にデザインについて言及されていますが、全ての仕事でも同じことだと感じました。どんな仕事でも「何のためにやるのか?」をしっかりと腹落ちさせてから取り組めるよう常に意識していきたいです。

いかに自分ごとにできるかで仕事の面白さが変わる

 これに関しては仕事に対する価値観によって捉え方が変わると思います。仕事はあくまで仕事でしかなく、面白いと感じる必要はないという方には刺さらない内容です。私はこの内容にとても共感できますし、意識することを心がけています。しかし、全ての仕事を自分ごとにしすぎると、精神的な負担が大きくなると思うのでほどほどにした方がいいとも思います。仕事以外にも夢中になれる何かがあるといいのかもしれません。

おわりに

 本書は全編を通してデザイナーによるデザイナーのための本として書かれています。しかしながら、その内容はどんな職種にも通用する仕事の本質を突きかつ基本といってもいいものでした。一流になるためにはいかに基本を徹底できるかそこに尽きるのだと痛感させられました。

参考文献

前田高志(2021) 「勝てるデザイン」 株式会社幻冬舎


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