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【脳が穴だらけ】発症すると100%10ヶ月以内に死ぬ睡眠に関する病

睡眠に関する病ときいて、まず思い当たるのは「不眠症」だろう。

しかし、世の中にはもっと恐ろしい病がある。

1つは、起きているときに急に筋肉の力が完全にぬけて眠ってしまう「ナルコレプシー」

そしてもう1つが、脳がチーズのように穴だらけになる「致死性家族性不眠症」だ。

2つとも死の恐れのある難病で、未だ治療法はみつかっていない。

今回はそんな2つの難病について解説していこう。

突然眠る難病「ナルコレプシー」

ナルコレプシー。

この病気はドキュメンタリー番組でたまにとりあげられている難病なので、聞いたことがある人も多いかもしれない。

ナルコレプシーの主な症状は「カタプレキシー」とよばれるものだ。カタプレキシーが起きると、時間や場所に関わらず強烈な眠気に襲われて、その場で倒れるように眠ってしまう。

具体的には眠くなって眠るというよりは、「急に筋肉の力が抜ける」といったほうが近い。

この脱力のレベルは、全身の筋力が抜けてその場に倒れる思い症状から、頭がカクンと落ちる、表情筋の力が抜ける、あごの力が抜ける、舌の力が抜けてうまく喋れなくなる、など軽い症状のものもある。

カタプレキシーは、基本的には突然起こるものだが、なんの前触れもなく起こるわけではない。中くらいから強いレベルの感情がわきおこると、それに反応してカタプレキシーが起こる。

嬉しい楽しいなどのポジティブから、悲しいなどのネガティブな感情でも関係ない。

倒れても意識はハッキリしている

このような症状が日に何度も起こるので、生活はままならないだろう。

もしあなたの目の前で突然ナルコレプシーの人が倒れたら、意識がなくなっているか、眠っているように見えるはずだ。しかし、その人は完全に眠っているわけではない。

実は、カタプレキシーで倒れて体が動かせなくても、意識はつねにあり、動けないだけで外の刺激を理解している。

なにが起きているのかというと、レム睡眠時に起こる筋肉の完全な脱力なのだ。

レム睡眠中は夢をみているが、夢のなかでの動きと実際の体の動きが連動しないように、私もあなたもレム睡眠時は筋肉を完全に麻痺させている。

ナルコレプシーでは、このレム睡眠時の脱力が突然起こるため、意識だけはハッキリした状態で体が一切動かせなくなるのだ。

そう考えると、どれだけ恐ろしい病かすこしはイメージができる。

脳が穴だらけ「致死性家族性不眠症」

次に紹介するのは、脳が穴だらけになって一睡もできなくなる「致死性家族性不眠症(FFI)」だ。

これはあまり聞いたことがないかもしれないが、引くほど恐ろしい病気である。

この病気は、遺伝性の病気で治す方法がなく、症状を緩和することもできず、発症した人はひとり残らず「10ヶ月以内に」死亡した。

まさに絶望的な病。

また、この病気は医学の世界にシンプルな事実を教えてくれた。それは「人は眠らないと死ぬ」ということだ。

脳がチーズのように穴だらけになり眠れなくなる

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眠れなくなる原因は、脳がチーズのように穴だらけになってしまうからである。脳がこのチーズのように穴ぼこになるなんて、聞いただけでも恐ろしい。

脳を穴だらけにする犯人が「プリオン蛋白遺伝子」だ。

このプリオンなんちゃらはよくわからないだろうが、私もよくわからないので安心してほしい。

しかし、このかわいい名前のプリオンちゃんは私の脳にもあなたの脳にもふつうにいる。そう聞くと恐ろしいが、普段はなにかしらの役に立っていて悪さはしていない。

しかし、ひとたび遺伝子がバグってプリオン蛋白が悪性になるとウイルスのように全身にいきわたる。このバグったプリオン蛋白(以降バグプリ)は、脳のある場所を執拗にせめてぶっ壊す。

ある場所というのは、脳の「視床」というところだ。

実際、致死性家族性不眠症で亡くなった人の脳をみてみると、視床がチーズのように穴ぼこになっていることがわかった。

ちなみに、「遺伝子がバグる」そうそう起こることじゃないと思うかもしれないが、睡眠不足になるだけえ711個の遺伝子がバグり、200%も質が悪くなることがわかっているのでぜひ注意してほしい。

視床が壊されるとどんな睡眠薬も効かなくなる

なぜ、視床が壊れると眠れなくなるのか?

その秘密は視床の働きにある。

視床は、視覚や聴覚などの知覚の「入り口」を担っていて、人が寝るときはこの「ドア」を閉めて知覚情報をシャットアウトしてくれる。

しかし、バグプリによって視床が壊されると、「ドア」が開きっぱなしになってしまう。すると、眠るときにも脳内には常に知覚情報が送り込まれてきて眠れなくなるのだ。

こうなると、どんなに強力な睡眠薬を飲んでもまるで効かなくなる。

眠れなくなる理由はそれだけじゃない。

普通、人が眠るときは脳が「そろそろ寝ようぜ」という指令をだす。すると身体がそれに反応し、心拍数や血圧、代謝がさがって、体温がさがり、身体も眠る準備をする。

しかし、この「そろそろ寝ようぜ」という指令は、視床を通らないと身体に送り出せない。バグプリに視床を壊されるため、脳からの眠る指令が身体に届かなくなるのだ。

したがって、身体も眠る準備をできなくなるため、脳も身体もつねに覚醒状態になってしまうのだ。これでは身も心も休まるヒマがない。

たった1日でも睡眠が不足するとヤバい

眠れなくなると10ヶ月以内にほぼ確実に死ぬ。

ということは、たった1日でも睡眠が不足すると、それだけ脳や身体がうけるダメージも大きいということだ。

この点に関しては

睡眠不足になるだけで500%も心臓が止まりやすくなる。

睡眠時間が6~7時間だとガンになる確率が2倍になる。

昼寝をやめるだけで60%も死亡率が上がる

ということが明らかになっているため、今さら議論することではない。

私の睡眠マガジンでイヤというほど睡眠の重要性を解説しているので、ぜひ見てみてほしい。


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