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外野から見る室町時代からの伝統を変える困難さ「新しい領解文問題」

今、浄土真宗本願寺派が内部で紛糾しています。
「新しい領解文りょうげもん問題」と名前まで付いていて、詳細を紹介しているnoteや僧侶さん自身が語るYoutube動画もあります。

浄土真宗本願寺派との接点を持たない一般人には全く影響が無い事柄です。
しかしながら本願寺派の教義教学の部分を一切見ないで、組織が紛糾している現象そのものを見ると、室町時代から続く伝統を改めるというプロジェクトの困難さが見えてきます。

組織経営、プロジェクトマネジメント、リーダーシップ論の視点から見ると、トップダウンで進めようとした社内改革プロジェクトが社内の反発で頓挫している状態と見ることが出来ます。
しかも変更したいのは室町時代から続く「企業理念」に該当するようなものを変えたいというのですから本当に大変です。

組織論、プロマネ、リーダーシップ論の実践の現場にいる人は、現在進行系の失敗・紛糾事例として知っておいても良いと思います。

この経緯について、とてもわかりやすい説明をされている僧侶さんの演説が記載されているnoteがあります。興味のある方は、こちらを参照ください。また、ここから辿って、他の文章を読んだりYoutube動画を見ると、この問題について、よく知ることができると思います。

領解文問題の詳細は理解しなくてOK

領解文問題の文章のいくつかを読み、ボクが驚いたのは、浄土真宗の僧侶さんたちは、今でも無量寿経などの浄土三部経をブッダ釈尊が説いた教えであると信じているらしいことです。

浄土真宗が信じるお経、無量寿経などの浄土三部経は、お釈迦様の死後、数百年後に当時のインドの仏教教団内部で色々あって、誰かがお釈迦様の名前で新しく作成した原作無視の二次創作ファンタジー作品であることは、歴史的に、もうはっきり判明していることです。しかしながら浄土真宗の僧侶さんたちは、これを今でも知らずに無量寿経がお釈迦様の言葉と信じているとしか思えない文章を見かけます。

仏教には阿含経という原作があって、その後に多くの大乗経典が生まれました。この経緯はドラゴンボールで例えて説明すると理解しやすいです。

原作の阿含経は、鳥山明原作のドラゴンボールに該当します。
浄土三部経は、ハリウッドの実写版ドラゴンボールです。

浄土真宗は、ハリウッドの実写版ドラゴンボールこそが本当の鳥山明の作品であり、ハリウッドの実写版ドラゴンボールにこそドラゴンボールの真実があると信じていて、ハリウッドの実写版ドラゴンボールに登場するオリジナルキャラクターの名前を連呼すると極楽往生できると信じています。

そして室町時代に書かれた「オリジナルの領解文」は「ハリウッドの実写版ドラゴンボールは素晴らしい。その理由はAだからだ」と古い言葉で述べています。

今、問題になっている「新しい領解文」は「ハリウッドの実写版ドラゴンボールは素晴らしい。その理由はBだからだ」と現代語で述べています。

そして今、浄土真宗の僧侶さんたちは、A=Bか?それとも A<>Bか?で紛糾しています。

ということなので、正しい仏教の観点からは、はるか遠く離れた異世界で何かをやっているだけです。
ですので外野の人たちにとっては、領解文の内容の争点について学ぶ必要はありません。

浄土真宗の僧侶さんたちのnoteやYotubeを見ると、皆、すごく頭が良くて、わかりやすい文章を書いて、演説による説明もわかりやすくて、非常に高い情熱を持っているのに、仏教として信じて学ぶものが完全に誤っているから、完全に見当違いの方向に進んでいる姿を見て、惜しいなあ、残念だなあと思いました。


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