20代女がブルーハーツに出会った感動を書き殴る
今日は、最近よく聴いているTHE BLUE HEARTSについて書いてみる。
ブルーハーツを知ったきっかけは母だ。
私の母はHOUND DOGが好きで、大友康平の大ファン。
ただ私が生まれてからライブに行くことはなくなったしCDを買うこともなくなっていたから、正確には大ファンだった、が正しいかもしれない。
ある夜、キッチンにいくとそんな母がYouTubeでブルーハーツを聴いていた。
珍しい、どうしたの?と聞くと、懐かしくなっちゃって、とご機嫌な母。
そこではじめて母がハウンドドッグだけでなく、ブルーハーツも好きなことを知った。
それから30分くらい、母の若い頃の話を聞く流れになる。
接客業の仕事中仲良くなったお客さんに仕事終わりこっそりドライブに連れて行ってもらった。
同期がバイクを買ったら後ろに乗せてもらって遊びに行った。
そしたら警察に追い回されて垣根に隠れてやり過ごした。
etc…
映画じゃん!
私はひたすらこれを連呼していた。
だって、本当に全てが映画の中みたいで。
本当にそんなことあったんだ!って話ばかりで、眩しかった。
令和の今では考えられないようなバブル期のリアルは、私には逆に新鮮だった。
その話にブルーハーツの曲は驚くほどマッチし、臨場感を掻き立てた。
夜の街をバイクで走り回るキラキラした青年たちが、私の頭には浮かんでいた。
そんなことがあってから数日、母がたまにはCD聴こうかな〜と持ち出したのが、ブルーハーツの3rdアルバム train-trainだった。
お墓参りにいく日、車に乗ると音楽が流れていた。
あ、ブルーハーツだ。
独特な声と音楽の雰囲気でにわかの私でも分かった。
呟くと、「そう、いいでしょ」とご機嫌の母。
正直曲自体はふーんくらいで聞き流していたけど、近年趣味らしい趣味のない母が楽しげにしているのは私まで気分がよくなった。
そうしてスマホを見ながら車に揺られていると、自分がある歌詞を口ずさんでいることに気付く。
僕の右手を知りませんか
覚えやすいフレーズが耳に残って、気付いたら歌っていた。
そこまでは無意識だったけれど、よくよく歌詞に意識を向けると意味がわからない。
なんで右手を探してるんだ?
バンドの中に右手のない人がいる?
いやそんなことなかったはず…
気になってすぐ歌詞を調べた。
なるほど読んでも分からない!
僕の右手は何かの比喩で、将来の夢とかそういうものを指してるとか…?と思いながら歌詞考察のサイトを探す。
これは気になる歌詞があるといつもやる流れだ。
すると、この歌にはモデルがいることが分かる。
右手のないバンドマンは実在して、ボーカルである甲本ヒロトの友人だったらしい。
彼をモデルにこの曲は書かれたのではないかという考察だった(詳しくはぜひ調べて読んでね)。
それを知ってから再び歌詞を読むと、さっきまでとは感じ方が全然違って。
この曲から、私はブルーハーツにハマった。
車を降りて音楽が途切れても、頭の中で音楽が鳴り止まなくなってしまった。
YouTubeで曲を探して、歌詞を読みながら聴くとわくわくした。
ブルーハーツの歌詞は意外とと言ったら失礼かもしれないけど、思った以上に深い。
パンクらしく強烈で乱暴なのに、あったかくて優しい。
はじめて見たライブ動画は青空で、甲本ヒロトが独特なパフォーマンスをしているのに目が釘付けになった。
あぁ、こういう人間くさい音楽大好き!!
そうして今に至る、というわけです。
ブルーハーツのことはもちろん知っていた。
リンダリンダ、トレイントレイン、あとは聴けば分かるかな〜?ロック界の大御所だよね、くらい知っていた(つまり知らない)。
正直パンクだということすら知らなくて、どちらかというと男気!熱血!ノリと勢い!イェーイ!みたいなイメージで、陰気な自分とは縁のない音楽だと思ってた。
でも違って、ブルーハーツはクズの背中を押してくれるバンドだった。
まだほんの少ししか知らないけれど、男くさくて、人間くさくて、音楽が大好きで大好きなのが伝わってくるこのバンドが私はとっても好きだ。
あーー!もっとはやく出会いたかった!
意外と長くなってしまったけど、これが私とブルーハーツの出会いです。
好きなバンドがひとつ増えて嬉しいな。
ここぞという時がきたら絶対トレイントレインを聞いて外に出ようと思った。という話。