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ィイ・ヤシロ・チvol.64 天狗の御使い旅その3 富士山③

ツアー1日目最後の観光スポットは、。駐車場から、富士山を眺めながら徒歩で向かう。

例年はこの時期にそれほど残らないはずなのに、きれいな雪の衣がありますとの説明

これ迄に訪れた滝といえば、熊野の那智の滝と、石上神宮の奥宮の先にある桃尾の滝。観光スポットでは、大分県の原尻の滝くらい。それほど関心もなくツアーについていくと、音止の滝の想定外のスケールの大きさに驚かされた。身体に響く瀧音が段々と近づいてくる臨場感、滝の背景に富士山があるロケーションも最高だ。

ドドドっと勢いよく落ちる瀑水
言止めの滝は富士山と絶景コラボして

名瀑の魅力を思い知ったわたくしは、次の白糸の滝へとどんどん歩みを進めた。

上の通路から見下ろした白糸の滝

そばで見上げたらどんな感じだろうか?とワクワク感が弥増す。

微小な水しぶきが空中を舞って、マイナスイオンのミストシャワーのよう

白糸の滝を身近に見学して日本は素晴らしいなあ、としみじみ感じ入った。本日の観光の仕上げとして最適なお天気でここに訪れた幸運を喜んだ。が、更にもう一つのパワースポット「おびん水」がわたくしたちを待っていた。

中央の真之御柱龍神とは誰かしら
おびん水はどこから来るのだろう?と、見上げてみる

此処で富士講の修行者は仙人の力を目指して厳しい修行を重ね、禊したとか。センゲンを仙源と当てるほど、超能力を欲していたと聞くと、少し複雑な思いがする。現代では凡人も車や鉄道で遠くに早く行けるし、飛行機で空も飛べる。遠く離れている人とスマホで電話、ビデオ、メールなどやり取りだって瞬時で可能だ。薬や手術で怪我や病を治療できる。行者らににとって生きることは今よりもずっと切実さに満ちていたのだろう、などと此の澄んだ水辺で想ったことだ。

透き通る湧水の向こうにたくさんの祀り場
手前の岩には造化三神の御名が彫り付けられていた

此処は、命はぐくむ水の豊穣を体感するイヤシロチ。体中の細胞の一つ一つに瑞々しいエネルギーがチャージされていく。わたくしは、清浄な水場に向かい、豊かな恵みや今の平和への感謝とこれからもそれらが続くようにと祈った。

この後、宿に向かう車中で興味深いレクチャーを聴きながら移動した。それは、富士講から派生した、ちょっといたずら好きな天狗さんのお話。高いお山に天狗はつきものらしい。そういえば、浅間神社では天狗のうちわの神紋が見られたなと、思い出した。

山宮の柵にもあった

続いて、太平洋側は富士山太郎坊という天狗のエリアだというお話はさらに興味深かった。これまで天狗さんのことをよく知らなかったので、少し調べてみた。

↑の記事から、本日は太郎坊さんのエリアを巡拝してきたということと、明日からは小御嶽正真坊のエリアに進むということが理解できた。

ちなみに天狗さんの番付までもあるとは、驚きつつも楽しくなってきた。かつて子どもに読み聞かせた「だるまちゃんシリーズ」に、天狗ちゃんが登場したことも、懐かしく思い出す。あの天狗ちゃんはどちらの天狗だったのだろう?

こうして、富士山の美景と花に飾られた幸せ旅の一日が無事に終了。宿について、夕飯はカレーにした。富士山の形のライスもご愛敬。サラダは樹海、ルーは溶岩?

甘口系の食べやすいカレーライス

はてさて、明日はどんな富士山に出会えるのだろうか?おなかも期待も膨らませて、ゆっくりと就寝したのだった。

その4につづく

カモミールのお味は如何?ベニシジミ

最後までお読みくださり、ありがとうございます。和風慶雲。




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