見出し画像

【名大ニュース】「健康」を考える講演と音楽の生演奏のコラボ/市民公開イベント開催

音楽の生演奏を聴き、穏やかな気持ちになって講演を聴く――そんな市民イベントを、名大と岐大が連携する「健康医療ライフデザイン統合研究教育拠点(C-REX)」が、3月5日に開催しました。
名古屋市のイオンモール Nagoya Noritake Gardenのイオンホールで開かれた本イベントは、音楽を聴きながら「こころ」「からだ」「社会」の健康を考えるという企画。名古屋音楽大学の学生による生演奏でスタートし、お菓子を食べて、リラックスした雰囲気のなか講演が行われました。

映画「千と千尋の神隠し」の主題歌や、「銀河鉄道999」など誰もが知る名曲を披露

演奏後の講義で、名古屋大学 未来社会創造機構の上出寛子特任准教授は「音楽イベントに参加することで自律性(自分自身で判断し行動する力)が有意に高まる」ことについて研究成果を発表。継続的なイベント参加が心理的な面でプラスに働き、幸福感につながっていくことを示しました。
また、名古屋音楽大学の松波匠太郎特任准教授は音楽の心身へもたらす効果について、「雨の音や川のせせらぎは心を落ち着かせ、ワルツはゆりかごの動きと同じ3拍子ということで睡眠の導入に最適」と、実際に音源を流しながら解説しました。

講演する名大の上出特任准教授(左)と名古屋音楽大の松波特任准教授

このほか、電子ネットワークや医療・保健のビッグデータを用いた難病の早期発見を目指した複数の医療機関が連携する取り組みや、要介護者を事前にリスクマーカーを使って予測する研究など、高齢者の健康に関わる話題を中心に、地域が抱える課題を参加者と共有しました。

C-REXは、理系だけでなく文系の研究者も含めて構成し、芸術系大学とも連携しながら、あらゆるデータを活用して健康医療社会の創出を目指す研究組織。「いのち」「生活」「人生」のそれぞれを対象に研究教育を統合的に行うことで、社会課題を解決することを目的としています。
今回のイベントについて、C-REXの杉下明隆 病院助教は「一般の方々からは、アカデミアの報告会は内容が難しいと言われがちですが、音楽の演奏会をプログラムに加えることによって、一般市民が参加しやすいように配慮しました。また、演奏家自身もC-REXのプロジェクトを推進するパートナーとして協力いただいています」と企画の意図を説明し、拠点長の水野正明 病院教授は「今後はC-REXが取り組む子どもの健康・幸福に関わる研究についても皆様にご紹介したい」とイベントを締めくくりました。

健康医療ライフデザイン統合研究教育拠点の水野正明 拠点長
(名大医学部附属病院 先端医療開発部 部長、病院教授)

健康医療ライフデザイン統合研究教育拠点 ホームページ
https://c-rex.thers.ac.jp/

【リンク】

名古屋大学 公式ホームページ

名古屋大学 公式 X

名古屋大学 公式Facebook