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おかあさんへの手紙

お母さん天国で、元気に暮らしていますか?

お母さんがいなくなってから、私や世の中に、色々なことがありました。

私は疲れて何もかも、やりたくなくなりました。心療内科に8年通っています。その後インドア派だった私が、自分を変えるために、心に効くといわれることをいろいろ試しました。ヨガやカルチャーセンターに行くために、外に出るようになりました。カルチャーセンターでは、パステル画や絵本作りなどを学びました。

私がなぜこんなことになったか、おはなししますね。私は子どもの頃から、兄と比べられるのがいやでした。でもお母さんあなたは、兄と私をいつも比べて、勉強しなさいとか、「あなたは、なんでそんなに勉強ができないの」などの言葉を私にいい続けていました。だから私は劣等感の塊みたいに育ちました。

でも結婚して子どもが生まれてから、その劣等感が私をダメにしました。それは障害のある子どもを育てることになって、プレッシャーになり、はじめての子育てにも関わらず、普通とは違う側面にどう対処していいか分からなかったからです。

そして子どもに振り回され、帰りの遅い旦那に主婦として生きて欲しいという願いをそのまま受け入れ我慢していたら、疲れてしまいました。そのことが原因で、心療内科に通うことになりました。そして今に至ります。


いっぽう世の中では、2011年に関東で、大きな地震がありました。それまで人間関係に悩み、人に挨拶できませんでしたが、地震で人と人との繋がりの大切さを知り、挨拶するようになりました。今では、体調が改善へと向かっています。

また2019年には、コロナ感染症が世界で流行しました。世界の人たちは、外出を禁止され、私も、散歩ができなくなりました。外出できなくなったことでアプリなどを使い、私は配信者となり、私の配信を聞いてくれるみんなと仲良くおしゃべりする時間が増えました。

世の中のペースは、早いけど、私はのんびり生きていきたい。それが自分がおおらかでいられることに繋がるからです。そして介護がいやな雰囲気にならないように、息子に向き合って、ふたりのマイペースフィーリングを守りながら、みんなと違う時間を楽しんでいきます。そうすることで、私も親としての自覚を忘れることなく、暮らしていけるから。今を大切に生きるとは、すべての人と合わせる必要はないということです。でこぼこしてても、大丈夫なのです。  配信アプリでそのことに気づかされました。 ひとり1人は、別々の人間だから、そのままの個性でいいということです。                 

        
                                             
今は自分を取り戻すための時間があってよかったと感じています。なぜなら、周りのサポートがあったから。やっと少し足が地についてきました。お母さんが教えてくれなかったことを、自分でみつけることができたようです。

今年も暑い夏となりそうです。天国ではどんな風に私は写っているのでしょうか?色々思っているとは思いますが、私は私流で、生きていきます。ではまたおたよりします。

                                                               わがままな娘より

                                                      

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