黒とう病をより詳しく解説
ぶどうの病気に黒とう病と呼ばれる病気があります。高温多湿の産地で発症することの多いカビを原因とする病気です。
日本は国土が南北に長く場所によって違いはありますが、総じて雨が多く、気温も年間を通して高めの地域です。そのために欧州ではそこまで大きな問題にはなっていないこの病気が、時として致命的なまでの大問題となることがあります。
西洋のワイン世界を中心にワインの勉強をしていると、ぶどうの病気といえば、ベト病、ウドンコ病、灰色カビ病と思ってしまいがちですが、目を向ける地域によってはその様相は大きく違ってきます。
日本のぶどう農家さんにとっては知っていて当たり前ともいえる黒とう病の基礎的な理解について記事にまとめました。
こちらでは上記の記事の内容を基本にして、黒とう病の原因となるカビの生態や感染の条件などについてさらに踏み込んで解説をしていきます。
こちらの記事はオンラインサークル「醸造家の視ているワインの世界を覗く部」のメンバー向けに公開された限定記事の内容の一部を再編集したものとなります
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