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ワインの価値は下がり続けている

ワインの価格が上がり続けています。理由は主にはワイン造りに関わる各種コストの上昇とされています。

実際に欧州で紛争が始まってからはすべての物資が高くなっています。ドイツでいえば2022年の物価指数は毎月10%以上あがっていますし、欧州全体ではこの割合はより高くなります。

さらに近年の天候は必ずしもワイン造りに親切ではありません。夏までは暑く、極度に乾燥した日々が続きながらも収穫期を迎えると途端に気温は下がり雨ばかりが続く。そんなシーズンがここ数年繰り返されています。この結果、ぶどうの収穫量は減り、さらには品質も下がる傾向が強くなっています。ワイナリーとしては収穫するぶどうの品質を少しでも上げるためにはより選果を厳しくしなければならず、結果として収穫できるぶどうの量、つまり造ることのできるワインの量はより少なくならざるを得ない状況となっています。

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