#はじめてのnote
【短編小説】無為な暮らしのある日の夕方
太陽が大きく西へ傾き、空が赤く燃えていた。
冬の気配がまだ残る3月のある日。時刻は夕方5時を回ったところだった。
街がオレンジ色に染まり、夜が近づいてくるのを感じることができるこの時間が好きだ。
雑踏が心なしか足早になったように感じる。皆、帰路を急いでいるのだろうか。
ここ最近は、昼過ぎに無為に布団から抜け出し、そのまま何をするでもなくぼーっと過ごし、それから街を散策する日々を送ってい
太陽が大きく西へ傾き、空が赤く燃えていた。
冬の気配がまだ残る3月のある日。時刻は夕方5時を回ったところだった。
街がオレンジ色に染まり、夜が近づいてくるのを感じることができるこの時間が好きだ。
雑踏が心なしか足早になったように感じる。皆、帰路を急いでいるのだろうか。
ここ最近は、昼過ぎに無為に布団から抜け出し、そのまま何をするでもなくぼーっと過ごし、それから街を散策する日々を送ってい