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アメリカの「中絶禁止」問題について

先日アメリカの中絶禁止について世界的にトレンドになったので、今回はアメリカの中絶禁止問題についてまとめていきたいと思います。

6/24アメリカの最高裁判所が人工妊娠中絶の権利を認めていた「ロー対ウェイド事件」の判決を覆しました。

※「ロー対ウェイド事件判決とは」
望まない妊娠を継続するか否かの判断は女性のプライバシーの権利に含まれるとして、最高裁判所の判事9人中7人が中絶を規制する法律を違憲としたアメリカの最高裁判所の判決になります。。

今回の判決によりアメリカでは今後望まない妊娠をしてしまった、女性の人工中絶を殺人と捉え、中絶を禁止、もしくは規制の強化につながる州がいくつか出る事が予想されます。

これに対し、イギリスのジョンソン首相をはじめ諸外国のトップ陣はこの判決は恐ろしい判決だという見方をしています。
https://twitter.com/cnn_co_jp/status/1540551864759881728

個人的にもこの判決はヤバいなと思うのですが、何がまずいのか、どういう裏側があるのかについてまとめていきたいと思います。

妊娠の人工中絶は殺人!?


アメリカでは、キリスト教保守派の方々が妊娠中絶は殺人に該当するとして強く反対しています。
こういった考えの人の多くは共和党支持者になります。
そういった人たちの影響力大きいのが一つ原因です。

テキサス州の中絶禁止法は全米で最も厳しい!?


テキサス州では、妊娠6週目以降の中絶は禁止されています。
ちなみにママさんがたが気づくのは4~6週目くらいが一般的のようです。
経験がないのでわかりませんが(笑)
そうすると、妊娠6週目では妊娠に気づくかどうかギリギリのタイミングです。
気づいた時には法律で禁止されている時期になってしまいます。

この法律で一番問題な部分は性的暴行等による妊娠においても例外ではないことです。
性的暴行を受けてしまい、望まない妊娠をしてしまった女性に対しても中絶が認められないのは個人的にかなりヤバいと思います。
また、この法律では6週目以降の中絶手術を行った医師、医療機関へ連れて行った人も訴えられるようになっているそうです。
さらにえぐいですね。。。
自分がテキサスの若い女性だったら、一人で町を歩けないです。

今回の最高裁判所の判決で、こうしたテキサスでの法律と同じような内容のものがほかの州でも施行されていく可能性が高まります。
アメリカのグートメーカー研究所によるとロー対ウェイド判決が無効になった場合13州で中絶禁止法が自動的に発行することになっていて、この13州を含む26州が中絶の禁止、制限措置を講じる見込みと指摘しています。

今回の判決の背景について


中絶を強く反対する勢力は共和党支持者(保守派)
中絶は女性の権利と主張するのは民主党支持者
中絶を認めるかどうかというのは共和党と民主党の争いなのです。

さらに、アメリカの最高裁判所は9人の判事で構成されています。
判事は終身制です。
この最高裁判所の判事をより多く承認できるほど、政党の政権支持を得やすくなっています。最高裁判所の判事の承認は政党にとって大切なのですね。
トランプ前大統領の置き土産が今回機能します。
トランプ前大統領が3名保守派判事を指名し、
現在の内訳は保守派6名、リベラル派3名となっています。
こうして、中絶禁止を求める保守派の意見が通りやすくなっていたのです。

今回のように宗教的な部分や政治的な事柄で自分らしく生きていく権利が損なわれてしまうのはやっぱり悲しい社会だと個人的には思います。
多くの人が明るく楽しく生きていけるように身近な人から笑顔で接していきたいなぁと思う今日この頃です。

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