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運動してない

運動をしなさ過ぎて、体が想像以上に動かない。
格闘ゲームをしているのだから、運動ということにしてほしい。

左腰をやっている理由はおおよそ想像がついている。アーケードコントローラのせいだ。
格闘ゲームに心酔してからというものの、日々鍛錬を積み、時には同人活動に逃げていたのだけれど、本格的に目指すべき目標ができた。のでやっている。
アーケードコントローラの構造上、左手側に移動用のスティックがある。基本的にはこれをぐるぐる回しまくる。右手側には攻撃や移動補助などに使うボタンがいくつかあって、それらはタイミングよく押す。
すると、重心がなんとな~く左に寄るのだと気づいた。力の込め具合が違う。
だから左腰の違和感がなくならないのだと気づいた。

かと言って格ゲーをやめることにはつながらないので(そういえば歯の嚙み合わせだとか顎もそうだった気がする。左に寄っている)、楽しんでいるのだけれど限度がある。
ストレッチから始めよう。毎回整体に通っているお金もないし、と思いYouTubeのトップ辺りにある動画を真似しようと思ったけれど、これが上手くいかない。
上手くいかない。もう体がバッキバキのゴッリゴリなのである。
柔軟なのはアーケードコントローラを動かす思考回路ぐらいだ。
バッキバキのゴッリゴリなので、体を動かす・伸ばすどころか石のようになっているそれらを、無理やり動かすような感覚に襲われる。いや、本当にできない。真似するべき手本とは異なるフォームだと言える程度には固い。全身が凝り固まっている。
運動をしよう。運動をしないといけない。

思い知ったので運動をするべく、ランニングシューズを買ったのが正月。
そのころも体のバキバキゴリゴリには気づいていたので、少々行っていた。ランニングを。そして気づいた。
ランニングをする以前の体力が存在していないということに。
いや、もう情けなくて仕方がない。ランニングに挑もうとしても、ランニングをする体力がない。少しずつ走れればいいよ、と友人らは言ってくれたけれども、走る気力がなくなっていくのがわかる。マジで走れない。昔から走れない部類の子ども代表をしていたけれど、こんなに体力がないとは。
水泳をやっていたころはマシだったような気がする。全身運動を毎週行うことの意義を噛みしめながら、走れないなら散歩でいいから歩こう、と思った。

思ったはいいもののまだ障害がある。
というのも、あてもなく彷徨う系のことが基本苦手なので「何かのついでに遠回りする」ような気持ちで散歩に挑まなければならない。散歩、これも難しい。
近所のことはなんとなく知っているので、だいたい三十分程度で帰ってくる。歩数にして三千前後。
運動としてどうなのかは知らないが、少々楽だったのでもう少し増やして一時間で五千前後を目指すようにしている。
けれどまだ体がバッキバキのゴッリゴリなので、運動が足りない。

ストレッチ。ストレッチだ。あとラジオ体操。
私に足りないのはそれだ、と思いつつ、部屋の狭さに泣きながらベッドに寝転ぶ。YouTubeを開く。そして涙する。バッキバキのゴッリゴリの体を抱えながら、必死に頑張っている。
伸びてくれ、私の筋肉。

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