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長月龍誠|小説
2024年3月27日 15:51
《約2300文字 / 目安5分》「若き英雄! 19歳の青年が大悪党を滅ぼす!!」 あれから10年が経ち、そんな見出しも最近では見なくなった。 特注のダイニングテーブルでコーヒーを片手に、窓から差し込む光で新聞を読む。世界は平和になったなと感じて、気持ちよく新聞をとじる。ありがとうと言葉に出す。これが俺の毎朝のルーティンだ。 10年前のことはよく憶えている。俺が剣を握り、悪魔を滅ぼす