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長月龍誠|小説
2024年6月9日 17:40
《約1400文字 / 目安3分》「死にたい」 それはアイツの口癖だった。 けれど、その口癖は俺と二人きりのときだけだった。 アイツはみんなの前では明るく振る舞っていて、そのときは死にたいなんて言うような人間には見えない。それが不思議でたまらなかった。 深夜、俺はユーチューブとツイッターを行き来していた。 シャトルランは34回しかできない俺だが、ユーチューブとツイッターなら永
2023年3月19日 17:14
《約4400文字/目安10分》 いい朝だ。 まぶたは軽く、すっきりした目覚めだった。 時計を見てみると、三時だった。「……は?」 俺は焦って体を起こし、横の窓のカーテンを開けた。外は雨が降っていて、薄暗かった。曇り空だから暗いのであって、夜ではなさそうか。 どうやら、午後のほうの三時に起きてしまったみたいだ。「あぁ……寝すぎた。俺の日曜日がもう終わる……」 俺はカー