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鬼滅の刃が伝えたかったことと櫻井翔

今から80年前の12月8日、真珠湾攻撃の日でした。
ニュース番組「news Zero」のキャスター櫻井翔(39歳)は、魚雷を落とす雷撃機の搭乗員だった103歳の吉岡正光(当時23歳)に対して、「アメリカ兵を殺してしまったという感覚は?」と尋ねたという。
私は、このことをTwitterに流れるニュースで知りました。
この番組をリアルタイムで見ていませんので、櫻井翔がどのような表情や口調でそのような質問をしたのか、その前後の発言はどうなのか、またその時の吉岡正光の表情と返答については知りません。
また、その番組を見ていたとしても編集によりどのようなカットで放送されたのかも知りません。
したがって、櫻井翔(39歳)のこの言葉「アメリカ兵を殺してしまったという感覚は?」を103歳の吉岡正光(当時23歳)に発したという事実だけで、これから感じたことを述べます。

最初の印象
櫻井翔(39歳)が発した
「アメリカ兵を殺してしまったという感覚は?」
この言葉を聞いたときに感じた「やらしい」感じの意味を考えました。

櫻井翔(39歳)の立ち位置が「アメリカ兵」側であること
櫻井翔(39歳)は日本人にもかかわらず、「アメリカ兵」側に立った質問をしている。

「アメリカ人」ではなく「アメリカ兵」と断っている事
櫻井翔(39歳)は、戦争犯罪である「民間人を無差別に殺害する」行為に対してではなく、戦争している状況で対峙している日本兵とアメリカ兵の関係。
戦っているさなかの敵兵に対して、暗に平時の「人を殺すことは悪い」と言いう倫理観に基づいて責めている。
戦争している状況を無視している。

「殺した」ではなく「殺してしまった」という表現にしている事
何々してしまった、という時、普通は暗に、間違って何々してしまった、反省している。という文脈につながる。
櫻井翔(39歳)は「してしまった」という言葉を使って反省を促している。

「感覚は?」と人間の感覚について尋ねた意味は。
感覚は、人間の「気持ち」の問題だ。
これが、「感想」や「考え」になると、気持ちはこうだったが、それでもやらなけてばならない「大儀」がある。
その大義を語らすことなく、「感覚」を聞くことで、この吉岡正光(当時23歳)から「恐怖」「恐れ」そして反省の弁を引き出すつもりだったのだ。

練りに練られた言葉
櫻井翔(39歳)が発した
「アメリカ兵を殺してしまったという感覚は?」
というフレーズは、練りにねられたフレーズだとわかる。
櫻井翔(39歳)が選んだ言葉のフレーズから彼が意図していることがいろいろ推測できました。

・櫻井翔(39歳)の立ち位置はアメリカ側である。
・櫻井翔(39歳)は、戦争であっても日本兵はアメリカ兵を殺害してはならない。と思っている。
・櫻井翔(39歳)は、アメリカ兵を殺した吉岡正光(当時23歳)に反省してほしいと思っている。
・櫻井翔(39歳)は、吉岡正光(当時23歳)に日本国の大意ではなく人間個人の感覚で「悪いことをした」と語ってほしいと思っている。

という事です。

鬼滅の刃が伝えたかったこと
皆さんは、鬼滅の刃をご存じでしょうか、マンガでありアニメであり映画です。
作者は、吾峠呼世晴ごとうげ こよはる
日本の漫画で、週刊少年ジャンプに2016年11号から2020年24号まで連載されました。
物語は完結しており、ネットフリックスでアニメが現在3シリーズ(遊郭編)を放送している。
映画も「無限列車編」が2020年10月16日に日本で公開され、日本国内で千と千尋の神隠しを抜き日本歴代興行収入第1位を記録した。
また全世界の興行収入は5億300万ドルを記録し、2020年の年間興行収入世界第1位を記録した。
※ウキペディアによる。
日本の大正時代を舞台にしており、マンガでは、全23巻あります。
最終話の23巻は、現代の東京が舞台で、繁栄している現代の若者たち、鬼殺隊の末裔の平和な日常が描かれています。
特別な能力をもつヒーローたちの勇ましい物語かとおもいきや、物語は中盤から、彼ら鬼殺隊の「柱」を支える「剣士」「孫子」「刀鍛冶」「カクシ」「育手そだて」の総力戦の様相をていします。
戦う相手「鬼」についても単純な悪ではなく、もともとは弱い人間であり様々な事情から「鬼に落ちて」しまうことがわかる構成になっています。
つまり、敵についても丁寧にそうなる事情(身勝手な弱い人間の心)を描くことで、単純な勧善懲悪ではなく、敵にも一分の理はあることがわかります。

後半、柱は身を挺して鬼をせん滅し大ボスの「無残むざん」との戦いでは、柱だけではなく「剣士」たちも総力戦で向かっていきます。
全く歯の絶たない強大な敵に対して死を賭して「無残」の力をそぐために挑み続ける「剣士」たち。
強い「柱」でさえ負けてしまう絶大な強さを持つ「無残」に対して突撃して簡単に殺されてしまう「剣士」たちの事をこの櫻井翔(39歳)は、無駄死にだと思うのでしょうか?

無残は、こういいます。(鬼滅の刃 21巻 63ページ)

私に殺されることは、大災に遭ったのと同じだと思え
どれだけ人を殺そうとも天変地異に復讐しようという者はいない
死んだ人間が生き返ることはないのだ
いつまでもそんなことに拘っていないで
日銭を稼いで静かに暮らせばよいだろう

そして

お前たちは生き残ったのだからそれで十分だろう
身内が殺されたのだからなんだと言うのだ
自分は幸運だったと思い元の生活を続ければ済むこと

大東亜戦争での日本人の死者数は、310万人
民間人は80万人と言われています。
アメリカは、戦争犯罪といえる民間人を虐殺する大空襲や原爆投下を日本に対し行いました。
櫻井翔(39歳)が現在生きているということは、このアメリカが行った民間大虐殺をご先祖が生き残ったということです。
それでも櫻井翔(39歳)のお身内に犠牲になつた方がいらっしゃらなかったとは言えません。
そのアメリカに、無残が言ったように
お前たちは生き残ったのだからそれで十分だろう
身内が殺されたのだからなんだと言うのだ
自分は幸運だったと思い元の生活を続ければ済むこと

と言われつづけた結果がこれです。

櫻井翔(39歳)は、日本人としての立場を忘れ、アメリカ、それもアメリカ兵の側にたったインタビューを、日本のために、日本人のために、日本の家族のために戦った当時23歳で、櫻井翔(39歳)よりも若かった吉岡正光に反省を迫ったのです。
櫻井翔(39歳)は、自分より年が上の103歳の吉岡正光に尊敬の念もなく、日本のその当時の立場を語らせることなく「感覚」で物事を語らせようと画策したのです。

櫻井翔(39歳)個人の感覚なのでしょうか?
あるいは、日テレの意志によりこのようなセリフを櫻井翔(39歳)に言わせたのでしょうか?
もうすぐ40歳になろうかという日本人の櫻井翔(39歳)の真珠湾攻撃や大東亜戦争に対する認識がこんな感じで良いのでしょうか?
仮に日テレが用意したセルフのままに櫻井翔(39歳)がこのようなインタビューをしたのだとしても、自身の考えはないのでしょうか?
アイドルだから構わないのでしょうか?
しかしニュース番組のキャスターを務めており、ある意味日本人の代表として真珠湾攻撃にかかわった吉岡正光にインタビューをするのではあれば、真珠湾攻撃の背景や大東亜戦争の歴史など勉強しておく義務はないのでしょうか?
ニュースキャスターを務める櫻井翔(39歳)がこの様なお話畑の愚かな質問をする事に対して、猛省を促したいと強く思いました。

鬼滅の刃の最終巻
23巻は、現代の東京が舞台で、繁栄している現代の若者たち、鬼殺隊の末裔の平和な日常が描かれています。
激しい戦闘の犠牲のもとに、現代の繁栄があることを描いています。
私たちの現在の日本の繁栄も、櫻井翔(39歳)の日々のたのしいげな生活も、それをささえてくださった、アメリカと戦い死んでいったい爺様、ひいおじい様等のご先祖様のおかげでしょう。
そのことに全く気が付かない櫻井翔(39歳)の想像力のなさを反映する質問ではなかったでしょうか?
このような馬鹿に質問を突き付けられた103歳の吉岡正光の心を思うと、悲しくなります。

103歳の吉岡正光がその後どのような返答をしたとしても、それはあきらめと悲しさによるものでしょう。

最後にトランプ大統領が真珠湾攻撃の記念日に出した声明を引用します。
「真珠湾攻撃で命を賭して戦い、国に殉じた日本人に哀悼の誠を捧げます」
「また真珠湾攻撃は米国によって計画的に挑発されたものであるという歴史的事実も申し添えます」

櫻井翔(39歳)は、「貫き通す使命感」があると言いますが、本当でしょうか?
日本のために戦い、死んでいったご先祖様に唾を吐くこの行為に、わたしには、彼にその様な崇高な使命感があるとは到底思えませんでした。
日本と日本人をおとしめる戦後のマスコミ、左翼のプロパガンダに乗せられた愚かデュープスでしかない。
そう感じた日本人がたくさんいたからこそ、彼のこの発言が炎上したのではないでしょか?

文中の敬称を略しました

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