手浴にリラックス効果はあるか?
手浴にリラックス効果はあるか?大寒を向かえ、1年を通して最も冷え込む季節ですね。
自律神経失調症やパニック障害を患う方にとっては、体調を崩しやすい時期ともいえます。
毎日お風呂に入って、疲労をリセットしたいところですが、簡単ではないようです。
理由を尋ねると「忙しくて時間がない」、あるいは「疲れていると面倒になる」とのご意見が目だちました。
それなら、少しハードルを下げた代替案をご紹介します。
1)手浴のススメ
諸事情によって入浴が難しい場合、手だけでもお湯につけてみてはいかがでしょう?いわゆる手浴ですね。
方法は至って簡単で、40度前後のお湯に10分ほど手をつけるだけです。
全身の入浴と比較すれば、自律神経に与える効果は落ちますが、しっかり副交感神経を刺激し、リラックス効果を得ることができます。
「本当に手浴だけで効果があるの?」と疑問に感じかもしれませんね。
ですが、北海道大学の研究結果によると、手浴だけでも副交感神経が優位になることが明らかになっていますのでご安心を。
【参考・北海道大学 手浴によるリラックス効果】
ただし、リラックス効果を高めるために、手浴に加えて、指先や手のひらをマッサージしても、効果に上積みはないという結果もでています。
従いまして、手浴をするなら単純にお湯に手をつけるだけで十分なのです。
手浴なら服を脱ぐ必要がありませんし、終わった後も手を拭くだけで済みます。
さらに、全身浴と比べて、体力の消耗が少ないことも利点のひとつでしょう。そう考えると、コストパフォーマンスはかなり良いです。
2)手浴が効果的な理由
温かいと感じるためのセンサー(温点)は、手の指や顔にたくさん分布しており1㎠あたり、1~4個あります。
他の部位では1個以下ですから、密になっていることがわかりますよね。
要するに、指先は「温かい」と感じやすく、そう感じるタイミングでこそ副交感神経が優位になるのです。
例えば、寒い時期に外から戻ると、当然ながら身体は冷え切っています。
そんな時、ストーブをはじめ、熱源に向けて手のひらをかざしたくなるのではありませんか?
最近では、なかなか機会がないと思いますが、焚き火に当たる際のポーズは万国共通なのです。
どうすれば効率的に温まることが出来るのか、本能で理解しているのでしょうね。
3)足湯はダメなのか?
ところで「足湯ではダメなの?」とお考えになった方がいらっしゃるかもしれません。
確かに靴下やタイツにより汗ばんだ足を洗うだけで気持ち良いですよね。
ですが「リラックス効果を得ること」を目的にした場合、温点の数に差があり過ぎるため理論上は手浴に及ばないのです。
というわけで「お風呂に入るのはメンドクサイ」と感じる日は、手浴を試してみてください。
寒くて身体が緊張している時ほど、効果を実感できると思います。
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