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頭を使うと本当に痩せるのか?

前回の記事を読んでくださったクライアント様から、興味深いご意見を戴きました。

「在宅ワークになって確かに運動量は減っていますが、そのぶん頭を酷使している自負があります」とのこと。

要するに、頭を使うと脳がエネルギーを消費するため運動が減っても問題ないはず、という考え方ですね。

皆さんも一度くらいは、耳にしたことがあるのではありませんか?

1)脳が消費するエネルギー

いきなり結論ですが、仕事や勉強によって、どれだけ脳を使ったとしても痩せません。

脳が消費するエネルギーは、全体の20%前後を占めます。

脳の重さは1~1.5キロですから、身体における重量の比率は2%程度ですね。

2%の物質が20%のエネルギーを消費するのですから、脳は特別な器官だと言えます。

とはいえ、頭を使うほど必要になるエネルギーも増加するのかと言えば、そんな事はありません。

頭を酷使しようが、何もせずに過ごそうが、消費するエネルギー量は殆ど変わらないのです。

2)甘いものを食べると勉強が捗る?

上記の通りお話したところ、「いやいや、仕事中に飴を食べると捗るのです、本当に」とおっしゃいました。

なるほど、確かにそう感じたとしても不思議ではありません。

甘いものを美味しくいただくと、血糖値が上昇するのはご存知の通りです。

その際に、エンドルフィンなるホルモンが分泌され、多幸感が訪れますので良い気分に浸れます。

お菓子に果物、甘い物が根強い人気を誇るのも頷けるお話ですよね。

気分良く仕事や勉強ができるなら、甘いものを積極的に摂れば良いではないか、と考えてしまいがちですがデメリットもあります。

急激に上昇した血糖値がどうなるのかと言いますと、血糖値を下げるためにインスリンが分泌され、今度は急激に低下、つまり低血糖状態になってしまうのです。

そして、血糖値が正常値より下回ると、集中力が低下します。

要するに、仕事や勉強中に糖分を補給すると、一時的に効率が上昇しますが、すぐに標準以下まで低下する、そういう事です。

3)勉強だけで痩せるケース

「いやいやいや、受験生の頃は勉強以外していませんでしたが痩せましたよ」とのこと。

これは、勉強に集中し過ぎた事が原因ではないかと思われます。

何かに集中している際、自律神経は交感神経が優位となって、摂食中枢が抑制され空腹は感じません。

勉強が終わり一息つくと副交感神経に切り替わりますが、その段階で「お腹が減った」と認識するのです。

僕はあまり経験がありませんが、勉強し始めて気がついたら数時間経過していた、という方がたまにいらっしゃいますよね。

それこそ、朝食を終えてから受験勉強を始めたはずなのに「いつの間にか日が暮れていた」というケースまであるそうです。凄いですよね・・・。

集中力が持続する時間が長いほど、飲食をしていない可能性が高くなりますので、全体としての食事量が減少していたのだと予想します。

それなら、「ひたすら勉強していたら痩せた」という結果もあり得そうです。


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