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カフェインの適正な摂取量

先日、カフェインにまつわる記事を投稿したのですが、皆様から戴いたコメントを拝見して補足記事を書いてみました。

カフェインを愛飲する皆様の参考になれば幸いです。

1)カフェインは精神刺激薬

「眠気覚ましにコーヒー」は、日本のみならず世界で認知されています。もはや定番でしょう。

それでは、なぜ目が覚めるのかと言いますと、カフェインの覚醒作用が働くためです。

そのカフェインは、アルカロイドの一種、精神刺激薬に分類され、服用すると覚醒作用の他に、強心作用や利尿作用等が生じます。

コーヒーの他にも、緑茶やウーロン茶、紅茶、コーラ、チョコレートなど、身近にある飲料や食品にも含まれる成分です。

さらに、医薬品に目を向けると、風邪薬や鎮痛剤にも利用されています。

要するに、コーヒーを飲む習慣がなくても、殆どの人はなんらかの形で、カフェインを摂取している可能性が高いのです。

2)カフェイン中毒死

以下の引用は、カフェインの過剰摂取が原因で亡くなったという記事です。

【参考・産経新聞 『カフェイン入り清涼飲料水大量摂取、20代男性が中毒死』】 
九州地方で今年、眠気覚ましをうたうカフェイン入り清涼飲料水を頻繁に飲んでいた20代男性がカフェイン中毒で死亡していたことが、福岡大法医学教室の分析で21日までに分かった。胃の内容物にはカフェイン錠剤の可能性がある破片も混じっており、錠剤がどの程度死亡に関与したかは不明だが、同教室は飲料の大量摂取が原因とみている。状況から自殺目的で一時的に大量服用したのではないという。 (以下省略)

エナジードリンクのお世話になりそうな状況を考えると、多忙のうえに疲労している時でしょうか。

そのタイミングであれば、カフェインの強心作用により、胸に違和感が生じたり、鼓動が乱れたりしても不思議ではありません。

とはいえ、エナジードリンクを摂取して亡くなるケースは稀です。

上記の引用記事も、胃に残されていた錠剤(カフェイン?)が主な原因で、エナジードリンクはきっかけでしょう。

コーヒーやエナジードリンクを飲まなくとも、カフェインを含んだ眠気除去薬があり、普通に薬局屋さんで購入できてしまいます。

飲料水からカフェインを摂取する場合とは異なり、錠剤だと「摂取している」という自覚が希薄になってしまうのかもしれませんね。

カフェインは自律神経に影響を及ぼしますので、睡眠が不足しているタイミングで飲むなら注意が必要でしょう。

3)カフェイン摂取量の目安

いずれも、短時間で摂取した場合の量です。

◇致死量
体重50キロ 10g
体重60キロ 12g
体重70キロ 14g

◇急性症状が生じる可能性
体重50キロ 0.33g
体重60キロ 0.39g
体重70キロ 0.46g

参考までに、市販の主な飲料水に含まれるカフェインは以下の通りです。

・レッドブル ⇒ 80mg
・リポビタンD ⇒ 50mg
・缶コーヒー ⇒ 100~150mg
・ウーロン茶(ペットボトル) ⇒ 100mg

4)適正な摂取量

エナジードリンクに含まれるカフェイン量は、多いものでも、100mg程度です。

致死量とされるカフェインを摂るには、体重が50キロの人でも、短時間で100本を飲む必要がありますね。

それでは急性症状ならどうでしょう。胃痛や胸痛、吐気、動悸などが該当しますが、こちらは、3本くらい飲むと起こる可能性があります。

カフェインに対する耐性や相性もありますので、まったく平気な人もいれば、1本でも症状がでる可能性も否定できません。あくまでも目安だとお考えください。

なお、上記はカフェインに注目した場合のお話です。

飲料水には、当然ですが他の成分も含まれていますので、少量でも身体になんらかの問題が生じるケースもあります。

従いまして、100本までなら死なない、あるいは3本までなら、健康を損なわない、という意味ではありません。

結論と致しまして、カフェインの摂り過ぎには気をつけたいところですが、エナジードリンクやコーヒーを飲む分には、そこまで神経質になる必要はなさそうです。


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