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自律神経を簡単に整える方法

1)身体が不調になる前に

 日常生活において、仕事なり勉強なり一生懸命集中すればするほど、
自律神経は交感神経が緊張し活動が活発になります。

例えば、あなたの交感神経が緊張している状態だとします。その場合、十分に休息をとっているつもりでも、実際には、うまく脱力できずないのです。結果として思うようなリフレッシュ効果は得られません。

心身ともに疲労が積み重なっていくと、どうしても睡眠の質が低下してしまいます。そして、さらなる交感神経の緊張を招き、睡眠障害や自律神経失調症、あるいはパニック障害へと、発展していくことになってしまいます。

本格的に身体が不調になってしまう事態を回避するためには、自律神経の乱れが軽度のうちから対応し、自然治癒力が機能する状態を保ちつづけることが、単純ですが最も効果的で確実、なにより簡単な方法です。

2)自律神経を安定させるために

 仕事や勉強が忙しくなれば忙しくなるほど、健康を維持するための対策に充てる時間が惜しくなりますが、健康とは本来手間隙がかかるものです。

いったん本格的に身体の調子を崩してしまうと、健康を取り戻すために必要になる労力は、比較にならないほど大きくなってしまいます。

リラックスする方法は、ヨガやストレッチであったり、散歩であったり、あるいは、音楽観賞であったりと趣味や嗜好によって、それこそ人それぞれですよね。

ところが、誰にでも効果的で、労力をかけることなく簡単に自律神経を安定させつづける方法があります。それが実はお風呂に入ることなのです。

3)入浴とシャワーの違い

 お風呂に入ると、交感神経の緊張は自然と緩みリラックス効果を得ることができます。現代社会において、温泉が圧倒的に支持されているのは決して偶然ではありません。

ただ、浴槽にお湯を張らずに、シャワーのみで済ませてしまうと、交感神経が刺激されます。リラックス効果は得られません。

「シャワーを浴びると目が覚める」という経験は、おそらく誰もが体験していると思いますが、これは交感神経が優位になった証なのです。

自律神経失調症やパニック障害、あるいは不眠症でお悩みの方から、お話を伺ってみると、「お風呂はシャワーのみ」という方が少なくありません。

そういうわけで、「お湯を張るのはメンドクサイ」とか、「時間が惜しい」などと言わずに、多忙な人ほど、毎日しっかりと入浴することを強くお奨めします。

ところで、熱いお湯につかるのが好きな方が結構いらっしゃいますが、お湯の温度が高すぎて、熱く感じるようであれば熱刺激として交感神経を緊張させてしまうことになります。

つまり、副交感神経が優位になるよう促す場合は熱すぎるお湯は適していません。

入浴4

4)入浴によって自律神経が切り替わる

 それでは、シャワーだけでなく湯船に浸かることによって、健康を維持するためにどんな効果を期待できるのか具体的に説明していきます。

まず、前述しました通り入浴することによって、交感神経から副交感神経が優位な状態にできることが一番の恩恵です。緊張から解放され、副交感神経が優位になると身体が脱力し血流が良くなります。

そうしますと、体内に蓄積していた老廃物の排出を促すことになり、肩こりをはじめ、身体の不具合を解消、少なくとも軽減してくれます。

さらに、副交感神経が優位になると、内臓の働きが活発になります。「内臓の働き」と言えば、胃や腸、つまり消化吸収イメージする方も多いと思いますが、肝臓や腎臓も活動的になり、代謝が促進されて疲労からの回復を早めてくれます。

5)お風呂に入って健康を保とう

お風呂に入ることによる利点は、自律神経とは別に、お湯の温熱作用として、血行を促して内臓機能を高める効果があります。

他には、水圧が加わることにより、血液やリンパ液の循環が良くなり、ここでも、疲労の原因になる老廃物の排出を促してくれます。

つまり、圧力がかかると言うことは、むくみの解消にも一役買ってくれるのです。

さらに、湯船に浸かると浮力作用が働き、身体が軽くなりますので、全身の筋肉の緊張が緩和します。結果として肩こりや腰痛も軽減するわけですね。

日本人は、世界でも有数の平均寿命が長い民族ですが、同時にお風好き民族でもあります。長寿の原因がお風呂だとまでは言いませんが、ひとつの要因にはなっているでしょう。

入浴すると、一時的ではあっても、間違いなく副交感神経が優位になり、リラックス効果を得られます。毎日の生活の中で「緊張やストレスから解放されるひと時がある」これが重要なのです。


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