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熱中症になりやすい人

これまでにも何度か触れましたが、交感神経が緊張しやすいのは寒い時期です。

毎年1月下旬から2月にかけてパニック症のご相談が増えるのは、決して偶然ではありません。

寒い日が続けば交感神経も緊張し続け、パニック症状を起こしやすくなる、理屈通りですね。

定期的に起こし下っている方には、雑談を含め幾度となくお話していますので、そこは理解してくださっています。


ところが先日、「暑い時期も周囲に比べて、疲労しやすい気がするのですがどうして?」とのご質問を戴きました。

一見すると矛盾しているように思えますので、ごもっともな疑問です。

改めて整理すると、寒い時期は体温を逃さないため、交感神経を緊張させて生命を維持します。

ヒト種は暑さに強く寒さには弱い、つまり生命の危機なのですから、副交感神経を優位にしてリラックスしている場合ではありませんよね。


それでは、暑い時期に何が起こるのかといえば、身体の熱を逃がすために、副交感神経主導のもと血管が拡がるのですが、同時に発汗を促し体温を下げようとします。

言い換えると、身体に熱がこもらないよう効果的に放熱するには、自律神経がスムーズに切り替わることが重要なのです。

パニック症に悩まされる方は、得てしてリラックスする事が苦手なのですが、それはつまり、放熱して身体を冷やしたいタイミングでも、副交感神経が優位にならない事を意味します。その結果、身体に熱がこもるため、しんどく感じると共に体力も消耗するわけです。

突き詰めて考えていくと、パニック症や自律神経失調症の方はもちろん、自律神経が乱れがちな方は、熱中症になる可能性が高いと言えます。

気象予報によれば、今年も暑い夏になりそうです。心当たりのある方は、くれぐれもご注意ください。


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