⭐️玉音放送(大阪弁語訳)⭐️

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 わてな、広い世界の状況とな、わての国の状況をごっつい考えたんやけど、ちょっと普通ではあり得へん方法で終りにしようかと思うねん。あんたらわての民にな、この際そのことを言うとかなあかんっておもてな。

 わてはな、アメリカ、イギリス、中国、ソビエトの4つの国ににやな、共同宣言を受け入れるように政府に言うたんや。

 あんたらわての臣民がやな、何事もなく無事に暮らしてくれるのも、世界中の人がみんな栄えて平和に暮らすことも、それはなぁ、わての先祖はんらもずっというてきたことなんや。

 わてもそう思てやな、アメリカはんとイギリスはんと戦争やったんもな、うちらの国の自立とやな東アジアの安定を考えてのことやったんや。せやから、他国の主権とか領土を盗ろうなんて、わてはこれっぽっちも思てなかったんやで。

 せやけどな、戦争は4年も続いたんやな。陸海の将兵は勇敢に戦いよった、一億のわての民もよく仕えよったわ。みんな、それぞれようやりよったけどな。戦況はあかんねん。世界の情勢もな日本にはようあれへんのや。

 その上にな、敵はこんどは残虐な爆弾を使いよって、罪あれへん人を殺しよったんや。もうどんだけ殺されたんやろ、分かれへんくらいになってるんや。このまま戦争続けよったらな日本人が滅亡してやな、人類の文明も無茶苦茶になりよるわ。

 そんなことになってみいな、わてはやな、今までの天皇にどないやって謝ったらええのか分かれへんし、あんたら臣民も守られへんやろ。せやからな、ポツダム宣言受け入れることにしたんや。

 わてはな、アジア解放のために帝国を手伝ってくれたお友だちの国にやな、えらい残念やったなあって言いたいねん。

 戦地で死んだもん、職場で死んだもん、そのほかで死んだもん、その遺族のことを考えたら身も心も張り裂ける思いなんやで。

 ほんで生きのっこたもんがどないして仕事見つけたり、生きていきよんのかをごっつい心配してるんや。

 こんれから帝国はえらいことになるやろ。あんたら臣民の考えることもわてもよう分かっとるで。

 せやけどな、こないになったんやからな、耐えられへんことも耐えて、忍ばれへんところも忍んでやな、これからは平和にして行きたいんやわ。

 わてはな国体を守ってやな、忠実なあんたら臣民の心を信じてやな、いつもあんたらと一緒にいてるんやで。勝手なこと考えてやな、いらんことしたり、仲間同士で喧嘩したり、ややこしいことにしたりやな、道から外れて世界から信用なくなるのは、わては許さへんで。

 帝国が一つになってやな、家族みたいに団結してやな、神州は永遠やちゅうことを信じてやな、責任重いで、道も長いで、それを分かっといてや。

 これから先の建設していくんやちゅう力を集めてやな、道義を厚くしてな、そこんとこ、ちゃーんと守ってやな、世界に遅れたらあかんから、ちゃんとしてや、頼むで。

 あんたら臣民は、これがわての思うところやと汲んでやな、よろしくちゃんとやってやな。

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