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「実感主義」を提唱したい

 「実感主義」というモノを提唱したい。

 実感主義とは何かというと「個人が深く実感できることに価値を見出し、そういう深い実感ができるような生き方を積極的にしていこう」という考え方だ。

 例えば、自然を感じるとか、体を動かすとか、映画を観て感動するとか。そういう、じんわりと体や心で感じるものをとにかく重視する立場といえばいいだろうか。

 こういった考えを私は実感主義と呼びたい。

 例えば、世界経済というのは目に見えない概念だ。しかしそれが個人の家計簿になると、家計簿は具体的な冊子だし、そこに記帳されている数字は、具体的に自分が使える紙幣や硬貨だ。

 物事は自分と遠くなればなるほど抽象的概念になっていき、自分と近くなればなるほど具体的な物体になる。

 これまで、世界の歴史は抽象概念により大きく発展してきた。(例えば、貨幣に価値があるというのも、抽象概念による意味づけだ)しかし世界全体のシステムが資本主義や自由主義、民主主義といった、共通の概念を基盤として形成されつつあるこの現代社会においては、個人は抽象概念により全体を見る視点から、それぞれの幸福な生き方という個別・具体的なものを見る視点へより移行していくべきではないか。そしてそのために大事なのが、この「実感主義」という考え方だと思うのだ。

 散々言われてきた「資本主義で豊かにはなれたけど、幸せにはなれていない」という言説は、この実感の部分を疎かにしていたからではないかと思うのだ。もっと現代の人は、そこに目を向けていいのではないか。

 私は、人が生きる目的は深い幸福を感じるためだと考えている。

 その幸福も、何らかの実感から生まれるものだと思う。だとすれば、深い実感が、より深い幸福を生み出すはずだ。

 また、深い実感は経験を繰り返さないと身に付かないものだと思う。そういう意味でも、経験→実感→経験→前より少し深い実感…という風に繰り返していくことで、個人が深い実感(=幸福)を得る機会は増えるのではないだろうか。

 実感主義に共感して頂けた方は、ぜひスキをお願いします。


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