頭が良くなる問題の見極め方
僕は要領のいい方でもなく、同じ会社で働く優秀なメンバーたちの思考力にはいつも感心しています。
「彼らのように頭がよくなるにはどうすればいいのか?」、「もっと成果を出す方法は何だろう?」といった疑問や課題を抱えながら、名著『イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」』を手にしました。
読んだ中で印象に残ったポイントを簡潔にまとめてみます。
参考書籍
頭の良い人はセンターピンから探し出す
センターピンとは
ボーリングで言うと、センターピンを押せばほとんどのピンが倒れる確率が高くなります。同じように、他の問題も特定のポイントを押さえれば同時に解決することがよくあります。最近のビジネス書でもこのセンターピンという言葉がよく使われています。本書ではセンターピンではなく「イシュー」という言葉で表現されていましたが、私個人としては同じ意味を感じたのでセンターピンという表現を使います。
なんちゃってセンターピンを見分ける
仕事をしていると、余計な問題やタスクが発生することはよくあります。
例えば、Web制作の場合、サイトの目的を明確にしないままデザインの話をしても、本当に伝えたい内容やターゲットがはっきりしなければ意味がありません。
このような事例は分かりやすいですが、問題が複雑になればなるほど、漠然とすればするほど、それを見極めるのが難しくなります。
無駄な仕事に時間を費やしている間に、賢明な人たちはセンターピンを見極め、本当に成果を出すべき仕事に集中しています。
これは重要なポイントであり、やりがいを持ちながら効果的に成果を上げるために必要なスキルなのです。
つまりすぐに作業に取り掛からない
つまり、頭の良い人・仕事が早い人ほどセンターピンの見極めをしていると言えます。
すぐに作業に着手せず、センターピンの見極めというフェーズを作業前にとっているということ。
自分はどうだろう?先輩やクライアントから仕事を依頼されたらとりあえず作業から始めていないだろうか?その前に、センターピンを見つける癖をつけたいです。
センターピンを見つける方法
本書では、センターピンを見極めるためのいくつかの方法が紹介されていますが、私が印象に残っている3つを簡単にまとめます。
最終系から考える:問題の解決に向けて、最終的な目標や結果をイメージし、それに逆算して必要なステップを考える方法です。
なぜなぜ5回:問題の根本原因を見つけるために、「なぜ?」を何度も繰り返し問いかけ、深層の原因を探求する方法です。
Where/What/How:問題の領域や具体的な内容、解決方法を整理するために、Where(どこで)、What(何が)、How(どのように)という3つの視点を使います。
これらの方法は、センターピンを見つける際に役立つだけでなく、タスクを漏れなく整理する際にも応用できる方法です。特にプロジェクトのスケジュールを立てる際には、これらのノウハウが有用でしょう。
最終系から考える
最終系から考える方法は逆算思考とも言われます。これは、最後に実現したい状態や目標を想像し、「それに必要な要素は何か?」という視点で課題やタスクを洗い出す手法です。そして、洗い出した課題を更に「それに必要な要素は何か?」という問いに対して考え、細かく分解していくことによって、目標を達成するための具体的なステップを導き出します。
この方法は、大きな目標を達成する際に非常に有効です。目標を明確にし、それを実現するために必要な要素やステップを整理することで、方向性を定め、取り組むべき重要な課題を見極めることができます。さらに、目標を小さなタスクに分解して取り組むことで、計画的かつ効率的に進めることができるでしょう。
なぜなぜ5回
「なぜなぜ5回」の手法は、クライアントや上司からの仕事にも応用できます。ただ指示に従って作業するのではなく、「なぜ?」と考えてその目的や意図を理解することで、修正が少なくなり、より工夫ができるようになります。特にWeb制作の現場では、クライアントからの提案や要望が予想外のものであることが多いかもしれませんが、「なぜなぜ5回」の考え方を適用することで、本質から外れていないかを判断できますし、もし外れていたとしても論理的に説明することができます。
この手法を使うことで、よりクライアントのニーズを把握し、効果的な提案や対応ができるようになります。クライアントとのコミュニケーションを深めることで、より良い成果物を提供できる可能性が高まります。また、この考え方は単に仕事に留まらず、日常生活でも有用です。疑問を持ち、深く考えることで、より良い意思決定や問題解決ができるでしょう。
Where/What/How
本書のなかでは事業単位の戦略立案時のイシュー分解に使用するものとして紹介されていました。
これはコーポレートサイト案件の時に、事業理解のためのフレームワークとして使いたいと思った手法です。(うちの会社では実際に使ってる人がいた)
引用文のままだとイマイチしっくりこなくて、個人的には次のように理解しました。
Where
どのマーケット(ニーズ)を狙っている事業なのか?What
そのニーズにどんな強みをもってサービスを提供するのか?How
そのサービス提供をどのようにして実現するのか
この3つの視点でクライアントの事業を見れば、手っ取り早く理解が深まりそうです。
まとめ
仕事が早い人、成果を出す人はイシューを見極めている
見極めるために、まずイシューを分解することから始める
イシューを分解するためのフレームワークを使用して、アウトプットしている
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?